ホイールは「装着」できて「収まるサイズ」
ホイール選びでは、とくに重要なのがハブの穴数と間隔だ。まず、ハブの穴数だが、ホイールハブとホイールはボルトナットで結合されるが、車種によってボルトの穴数が違うからだ。これは、ホイール中心部にあるナットの数をみれば一目瞭然。国産車は5穴タイプが多いが、車種や年式によっては4穴や6穴もあるので注意しよう。
また、ボルトで固定するハブの間隔も車種によって違うので注意が必要だ。これは、PCDという規格で現されていて、国産車では114.3mmや100mmが一般だ。PCDが違うと、ハブにホイールの穴をはめ込むことができないので注意しよう。
ほかにもホイールには、インセットというものがある。リム幅の中心を基準に、ホイールの車体取り付け面(ハブ)までの長さのことでmmで現される。
インセットの数値が大きいほど、ハブがリム幅の中心より外側になり、ホイール全体はより車体の内側にセットされ、「インセット」と呼ばれる。逆に数値が小さい方が、ハブはリム幅の中心より内側になるため、ホイール全体はより車体の外側にセットされ、これを「アウトセット」という。なお、リム幅の中心とハブが同じ位置の場合は「ゼロセット」となる。
加えて、ホイールのリム幅が大き過ぎるとタイヤが装着できないとか、引っ張って装着したために、走行中にリムが路面などに当たり傷が付くことなどもある。ちなみに、ホイールのサイズは、以下のような数値で表される。例えば、「16×6.5J 5-114.3 50」の場合、16はリム径、6.5Jはリム幅、Jはフランジ(ホイールとタイヤが接合する部分の)形状、5はハブ穴数、114.3はPCD、50はインセットだ。読み方を覚えておけば、ホイールのサイズ選びの参考になる。
このように、インチアップは手ごろなようで、じつは奥が深い。とくに初めてトライする人の場合、前述の空気圧も含め、専門のショップなどに相談することをおすすめする。ホイールやタイヤも安い買い物ではないし、安全に関わる重要なパーツだ。自分で勝手に選び、あとで後悔したり、事故などを起こさないよう細心の注意を心掛けてほしい。