正月キャンプの注意点
2021年末〜2022年正月は厳しい冷え込みが予想されている。年末年始の休日だけにゆったりと年末年始キャンプに臨む方もいるだろう。やはり寒さ対応が必要なだけに、AC電源サイトの利用やポータブル電源、寒冷地用寝袋などさまざまな対策を考えてもいるはずだが、念のため、忘れがちな細かな注意点をピックアップしてみた。
足先、手先の冷え防止
吸湿発熱インナー、電熱ベストなどあたたかく過ごすためのウエアは万全だろう。見落としがちなのが末端の冷え。
薄手の靴では地面の冷えを感じやすいので、すのこを敷いてそこに足を置くなどなるべく地面と距離をとるようにしたい。
また、洗い物はビニール手袋を着用することでずいぶん楽になる。袖口を濡らさない長めのものを用意しておこう。
テントは細部まで「はっ水」対策を
ワンポールやツインポールなどは雪が積もりにくいが、ドーム型は雪が滑り落ちやすいよう生地全体にはっ水スプレーを噴霧しておきたい。
また、ファスナーに水分が溜まって凍り付かないよう、ロウや潤滑剤を塗布して予防しよう。なお、雪上での設営に備えて長いペグを用意。雪用スコップはテント内に入れて備えておきたい。
換気はこまめに行う
一部のテントはストーブ使用が可能で、冬キャンプに大人気だが火災・やけど・一酸化炭素の危険があることを肝に銘じておこう。
薪ストーブにせよ灯油ストーブにせよ、使用中はこまめな換気を忘れずに。一酸化炭素チェッカーで備えておき、就寝中は確実に消火しよう。
なお、豆炭あんかを使う人もいるようだが、焦げや火災の原因になることがあるし、頭まで潜り込むと一酸化炭素中毒の危険があることを忘れずに。
屋外用コードなど電気製品は濡れ対策を
防水タイプでもない限り、電気製品は濡れに弱い。AC電源で電気を取るなら屋外用延長コードを使用し、電気毛布やこたつも濡れないように注意しよう。
ポータブル電源の場合は地面に直置きせず、使わないときは毛布にくるむなど保温を忘れずに。一方、使用時は排気口を防いではいけないので、説明書でどれくらいの余裕が必要かを確認しておきたい。
なお、ポータブル電源は低温でバッテリーが思った以上に早く消耗してしまうことがあるし、AC電源であっても使用量によってはブレーカーが落ちてしまうことがある。万一に備えてブランケットを多めに用意しておきたい。
靴のインナーをあたためておく
脱いだ靴をそのまま放置すると冷え切っていて、足を入れると体の芯から冷えたような気分になる。翌朝の着替えとともに、脱いだ靴のインソールを寝袋に入れて少しでも温かく履けるよう対策しておこう。モバイルバッテリーなどであたためられる電熱インソールを使うという手も効果的。
外出時はきちんと消火
初詣などでキャンプサイトを離れるときは、薪ストーブ、焚き火、灯油ストーブのつけっぱなしは厳禁だ。ちゃんと消火してから外出しよう。また、昨今はキャンプ場での盗難が増えている。道具をテントの外に出しっぱなしにせず、近隣キャンパーにひと声掛けておくなど対策を。
準備万端で正月を迎えよう
御神酒の振る舞いは中止されていることが多いが、正月は朝から酒を飲みがちだ。初詣にいった先で御神酒に口をつける、朝、おとそ代わりに酒を飲むなどしたら、当然その後は運転できない。
買い物などクルマで外出する予定は前日までに終わらせてゆっくり過ごそう。クルマで初詣に出かけるなら、御神酒振る舞いは辞退。
スケジュールは余裕をもって
正月明けの渋滞はもちろん、思わぬドカ雪によって通行止めになることも考えられる。天気予報をチェックし、大雪が降りそうなら予定を繰り上げて1日早く帰宅することも考えよう。また、無積雪エリアであっても道路が凍って滑ってしまう危険がある。
雪中キャンプではいつもよりも撤収に時間がかかるし、ゆっくり運転して帰れるよう余裕をもったスケジュールで行動しよう。
キャンプサイトから出発する前に
スタッドレスタイヤ、チェーン、スノースコップ&ブラシ、解氷剤は装備していることだろう。できればスタック脱出マットとブースターケーブルも用意したいところ。
駐車時にワイパーを立てる、サイドブレーキを使わないのは知っているだろうが、うっかりするのがディーゼル車の寒冷地での給油忘れ。現地で燃料を満タンにしてキャンプ場へ向かおう。
また、キャンプサイトからクルマで出発する際には、マフラーが雪で埋まっていないか確認を。キャンピングカーではエンジンをかけなくてもFFヒーターで快適に過ごせるのだが、この場合も排気が逆流すれば一酸化炭素中毒を起こしてしまう。排気口、マフラーが建物の壁や雪で塞がれることのない位置に駐車しよう。