憧れだけでは所有することはできない旧車選びのポイントとは
旧車高騰で、本来の旧車好きでない層からも注目を浴びているし、ショップもほかのジャンルからの参入が多かったりする。そうなるとますます「旧車は素敵」的な感じになってしまっているのが現状で、程度のいいものが多い印象すらある。
そもそも旧車とは古いクルマなわけで経年劣化の影響を受けまくり。部品の入手もままならないし、最近は職人不足でボディの切った貼った、叩き出しもどこでもできるものではないだけに、世の中に程度のいい旧車が多く存在するというのはありえないと個人的にも思っている。もちろん程度のいいものは存在はするので、要は買う側がしっかりと見極めるのが大切ということになる。今回は失敗しない旧車選びのポイントを整理してみた。
【失敗しない旧車選びのポイント:01】
兎にも角にもショップ店選びが大切
レストアの世界にも、個人でなんでもやるプライベーターと呼ばれる猛者がいて、グサグサの個体でも仕上げてしまう。つまりベースの程度はよくなくてもいいのだが、これは例外で、素人には無理。一般的にはショップで購入することになる。
となると店の言うことがすべてなわけで、在庫に関しての注意点などをとにかくしっかりと説明してもらうことが大切だ。できるなら、リフトアップしながらだとベストだ。逆に「ちゃんとやってあるから信じろ」的なところは避けたほうがいいだろう。
ネットの口コミなども含めて、とにかく情報収集が大切である。また、特定の車種に絞った専門店のほうがいいし、開業してどれぐらいかも聞いてみるといい。評判が悪ければ、長くはできないのが旧車業界だ。
【失敗しない旧車選びのポイント:02】
ショップの選定時にパーツ供給状態もチェックする
店選びと被るが、ある旧車専門店の代表が「専門店の存在意義はパーツ供給だ」と言っていて納得したことがある。復刻バーツが持て囃されるとはいえ、基本的にはとにかくお寒いのが日本車の部品供給。
専門店であればそれに対応すべく、ストックしていることが多い。ただ、昨今の状況を受けて「パーツだけの販売はできないし、もっと厳しくなれば自分のところで買ってくれた車両にしか供給できないかも」といった感じだ。購入時に関しては事前に部品やメンテナンスについてのフォローを確認しておこう。
【失敗しない旧車選びのポイント:03】
クルマ選びと合わせて車種ごとのパーツの供給状態を知っておく
さらに「いつまでもあると思うな親と部品」と心得て、消耗品を中心にストックするのはオーナーの努めだが、そもそも購入を検討している部品の供給状況は調べておきたい。最近はリプロ(復刻)に力を入れているショップやメーカーもあるが、基本的には人気車種向けが多い。
商売としては当たり前で、マニアックな車種だと純正、リプロ、中古品ともに絶望的だったりする。猛者なら逆にやる気が湧くかもしれないが、強い思い入れがないならまずは人気車種を狙ってみたほうがいいだろう。