クルマ好きでもわかりにくい車名
アスカやカムリなど、日本語由来の車名もあるとはいえ、そのほとんどは英語だ。単に英語に由来するならまだしも、造語もあったりするから難しい。なかにはどう見ても読めないだろうというものまであるから大変だ。今回は、難解英字車名&グレード名を集めてみた。
ZYVXX
難解のなかで一番のお馴染みがこちらだろう。1987年に登場した三菱の3代目ミラージュにあったグレードで、ザイビクスと読む。後席部分を荷室にして、2シーター化したもの、しかもウインドウは潰されていたのもユニークだった。カーゴハッチ的な位置づけだったが、なんとルーフを交換すると天井に映像が出るシアタールーフも用意されていた。ちなみにほかのグレードではスイフトという、他車かぶりなものもあった(正確にはこちらが先)。
PIAZZA
いすゞを代表する名車のひとつが、ジウジアーロデザインのピアッツァだ。聞いたことがあれば読めるのだが、いきなり見せられるとかなり読みにくい。というか、英語ではなくて、イタリア語なのでわかりにくくて当然だ。意味としては広場のことで、1980年代の自動車社会を包括する広場となれ、という想いが込められている。
AIRS
2代目ハリアーで人気だったものの、パッと見では読めないグレード名がこちら。エアーズと読むのが普通だが、実際は「エアーエス」。エアサス装備のグレードゆえに付けられたものだった。そう聞くと少し納得。
ISIS
イスイスとしか読めないが、アイシスが正解。2017年まで販売されていたので、覚えている方も多いだろう。某テロリスト集団と表記が同じになってしまったのは、胸中複雑だ。アイシスの由来は、エジプトの豊穣の神であるイシスに由来したもので、乗る人が豊かになるという思いが込められている。
COROLLA
当たり前すぎて、カローラとしか読まないが、よく見るとカローラとは読めないのがつづりだ。英語で花冠のことで、実際にはコローラと読むのかと思いきや、カローラなので紛らわしい。ただ、ローマ字読みとなるラテン語圏ではコローラと呼ばれる場合もある。
その他、勘違い編
英語をカタカナにすること自体が無理があるとよく言われる。マクドナルドが実際はマナルドと発音するといったようにだ。クルマにも無理があったのか、勘違いしたのか、はたまた時代的な訛りのようなものなか、原因はさまざまだろうが、そうは読まないだろうというのがある。
今でもあるのがハイゼットで、HIJETと書くので正確な読み方はハイジェット。そもそも小型を表す、ミジェットとハイを組み合わせた造語なのに、くっつけたらジェットがゼットになってしまったという不思議なパターンだ。エクリプスも実際はイクリプスと発音するのが正しくて、やっぱり英語の発音は難しい。
また車名ではないし、アメリカ人が勘違いしたパターンとしてお馴染みなのがダットサンをダッツンと読むというもの。実際はダットサンと発音しているのに、トサの部分が発音的に弱くてダッサンがダッツンに聞こえたというのが真相のようだ。