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見た目は半世紀前のタイヤだけど中身は最新構造! ヴィンテージカーの世界で起きている「タイヤの革命」とは

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: Auto Messe Web編集部 竹内耕太

  • 大阪の「ガレージビンテージ」がオリジナルブランドで発売した「Autobahn《R》」タイヤ
  • 見た目は往年のバイアスだが中身はラジアルタイヤ
  • 1963年式VWカルマンギアにAutobahnタイヤを装着
  • ホワイトウォールやワーゲンバス用サイズも開発中

ヴィンテージカーの足元まで当時のルックスを再現したい!

 できるだけ新車当時の状態を保っているのが、もっとも価値があると考えられるヴィンテージカーの世界。そんななか、これまで不可能だった「タイヤ」もヴィンテージにこだわることができるようになった。見た目は半世紀前のバイアスタイヤなのに、中身は最新のラジアル構造。そんな夢のようなタイヤを生み出したのは、日本の小さなフォルクスワーゲン・ショップだったのだ!

昨今その価格が高騰しているヴィンテージカーの奥深き世界

 昨今、世界的にヴィンテージカーの価格が高騰している。「ナロー・ポルシェ」は1000万円超えが当たり前、納屋から見つかったヴィンテージ・フェラーリが2億円超えのプライスをつけたニュースも記憶に新しい。もちろん高値をつける車両にはちゃんと理由がある。

 それは「販売された当時に限りなく近い状態をキープしている」ということ。塗装はもちろんエンジンやトランスミッションなども出荷時のままであることが証明された車両は、その希少価値から価格が高騰する要因となる。

 そんな価値観が一般にも浸透してきているため、オークションに出品されるような高級車だけでなく、ユーザーが所有する一般的なヴィンテージカーも、現在ではできるだけ新車当時の状態に近づけることを目標にしている人が多くなってきている。

1963年式VWカルマンギアにAutobahnタイヤを装着

小さなVWショップの情熱が生み出した「最新の」ヴィンテージタイヤ

 それではできるだけオリジナルパーツを入手すれば良いのだろうか? もちろんほとんどのパーツはそうなるのだが、そうもいかないパーツがある。それがタイヤだ。ゴムでできているタイヤは、走行距離や保管状況に関係なく経年劣化していく。そのためランニングコンディションをキープするためには、現在販売されているタイヤに交換するのが一般的だ。

 ところがそんな常識を日本のとあるショップが変えてしまった。大阪にある空冷フォルクスワーゲン専門店「ガレージビンテージ」では、1950~60年代に新車で装着されていたコンチネンタル製の「バイアスタイヤ」を現代のテクノロジーを使ってそっくりに再現。タイヤも含めて出荷当初のスタイルを完全再現することができるようになったのだ。

 気になるタイヤは「Autobahn《R》(アウトバーン・アール)」というオリジナルブランドの商品で、パターンは1950年代に発売されたコンチネンタルタイヤそのもの。また見た目は当時のバイアスタイヤながら中身は「ラジアル構造」を採用することで、現代の道路事情に合わせて無理なく走ることができるように工夫されている。

大阪の「ガレージビンテージ」がオリジナルブランドで発売した「Autobahn《R》」タイヤ

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