新型になって段差が増えたor減ったモデルも存在
ところで、旧型と新型を比較した際、後席格納時のフラット度が激変したクルマがある。例えばプリウスだ。3代目は後席格納時のフロアに段差、角度がなく、ほぼ完全フラット。ラゲッジスペースの開口部段差もなく、意外なほど使いやすかった。
ところが、現行の4代目になって、いきなり開口部段差がFFで100mm、4WDで45mmになってしまったと同時に、後席格納部分になんとも80mm(FF)もの段差ができてしまったのである(4WDは30mmでほぼフラット)。ラゲッジスペース拡大時の使い勝手では、大きく後退したと言わざるを得ないのである。
逆の例もあって、VWゴルフヴァリアントの場合、先代の7は後席格納時にそれなりの角度が付いていたのだが、新型の8になって角度はほぼ解消。ほぼフラットで使うことができるようになり、拡大したラゲッジスペースの使い勝手が向上している。
というわけで、ダイハツ・タント、日産デイズ(三菱eKワゴン)、スバルXV(インプレッサスポーツ)、プリウスは、後席格納時の拡大フロアのフラット度に関しては、ちょっと残念と言わざるを得ない。
もっとも、後席格納時に角度が付くのは、後席のクッションが厚いから……とも言えたりする(角度が付いてもかけ心地の悪いシートもある)。そのあたり、自動車メーカーはどちらを優先するか、悩みどころのはずである。