日本未導入のレガシィアウトバック
「ウィルダネス」に迫る!
国内仕様のレガシィアウトバックが昨年12月に発売され(※発表は2021年10月7日)、スバルのフラッグシップモデルらしい佇まいをディーラーでも目にした人は多いのではないだろうか? そんななか、SNSなどで注目され、話題になっているのが北米仕様の「アウトバック ウィルダネス」だ。
上質な国内仕様と比べて車高がさらに上げられ、マッドテレーンタイヤの装着や各部の樹脂パーツなどによりワイルドな印象としたアウトバック ウィルダネスは、国内仕様にはないアウトバックのSUVらしさをより強調した一面を見せる仕様となっている。
今回は北米専売のアウトバック ウィルダネスを、なんと、国内で並行輸入したオーナーのご厚意により、試乗する機会をいただいた。
輸入車ディーラー「ROKKEY」で輸入した
ウィルダネスの細部をチェック
このアウトバック ウィルダネスは、埼玉県さいたま市にある輸入車総合ディーラー「ROKKEY(ロッキー)」で輸入されたもの。
ROKKEYではアウトバック ウィルダネスをはじめ、アセントなどスバルの並行輸入車も取り扱うほか、レアモデルからメジャーモデルまでさまざまな輸入車を取り扱う40年以上の実績をもつ信頼の輸入車ディーラーだ。もちろん国内では手に入らない純正部品の手配など、購入後のサポート体制も万全で安心して購入できるのも特徴のひとつだ。
日本仕様のアウトバックとの違いと
走りの魅力をインプレッション
アウトバック ウィルダネスは、CB18型1.8L水平対向4気筒直噴ターボを搭載する国内仕様に比べ、よりパワフルなFA24型2.4L水平対向4気筒直噴ターボを搭載。最高出力は260hp/5600rpm、最大トルクは277lb-ft/2000-4800rpmを誇る。すでに販売中のアセントと同一のスペックで、北米ではトーイング(キャンピングトレーラーなどの牽引)能力を要求されるため、国内仕様にはない大排気量エンジンが搭載されている。
国内でも2.4Lエンジン搭載車の要望は出ているが、一般的に使用するだけならCB18エンジンでも十分なスペックを誇る。先代の2.5L DOHC NAエンジンのFB25型と遜色ないスペックにより、国内仕様の現行型アウトバックには残念ながら設定はされていない。
実際にこのアウトバック ウィルダネスを1800kmほどドライブさせていただいたが、高速巡行では余裕のトルクによってレガシィが歴代守り抜いてきたグランドツーリング性能をSUVモデルでも実現している。アイサイトは国内仕様が最新の「アイサイトX」を全車標準としているが、アウトバック ウィルダネスでは1世代前のアイサイト・ツーリングアシスト相当の仕様を装備。設定最高速度は140km/hまでが可能で、国内の120km/h制限の高速道路でもカバーできる。
その走りはワインディング路でも圧倒的なパワーで約1.7tものボディをぐいぐいと加速させる一方、マッドテレーンタイヤや車高の高さなどの関係から高速道路での燃費はイマイチ。この辺りはサマータイヤ+CB18エンジン搭載の国内仕様のアウトバックの方が期待できそうだ。