ラギッドなエクステリアは「荒野」の名に
相応しいスタイリング
とはいえ、国内仕様にはない専用エクステリアは多くの人を振り返らせるほど。国内仕様の最低地上高が213mmであるのに対し、ウィルダネスは9.5インチ(約241mm)とかなり高められていることもあり、車高だけでも注目の的になる。
さらにリヤデフにはガードも装備され、本格的なオフロードを走行することを想定されている。バンパーやフェンダーは樹脂製プロテクター形状となり、オフロードを気兼ねなく走れるよう無塗装となっているのもタフな印象だ。
タイヤは国内仕様が225/60R18のメタリック塗装ホイールとなるが、ウィルダネスはエアボリュームも大きく取った225/65R17のマッドテレーンタイプ。ホイールはマットブラックとすることで、足元もワイルドに仕立てている。
国内仕様では全車に標準装備されるヘキサゴンLEDフォグランプは、北米仕様で唯一アウトバック ウィルダネスだけが装備。サイドクラッディングのエンブレムやバンパー、ルーフレールにはアウトバック ウィルダネスを特徴付けるゴールドのワンポイントがおしゃれにエクステリアを演出する。ボディカラーも国内にはないガイザー・ブルーという、アウトバックにも映える専用色を纏う。
北米仕様ゆえに多少の不便はあるが
至って普通にドライブできる!
インテリアにもエクステリアと共通イメージのゴールドの差し色をステアリングスポークやシフトノブに添えられる。フロアマットはアウトドアでの使用を考慮した国内では珍しいラバー製。センターパネルには国内仕様と同じく11.6インチの縦型ディスプレイを採用する。
ナビゲーションは搭載されないものの、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しているため、不便さは感じない。唯一不便な点といえばラジオの周波数が国内とは異なるため、スマホのアプリなどを使用する必要があるといった程度。センタートレイにはオプションの無接点充電器もビルトインされている。今回紹介したウィルダネスはカナダ仕様の為、スピードメーターはマイル表示とキロ表示が併記されているほか、エアコンも摂氏仕様なので国内でも扱いやすい印象だ。
アウトバック ウィルダネスの国内仕様の設定を熱望する声があるものの、現時点では国内ではリリースの噂は聞かれない。ここはROKKEYで米国仕様を手に入れるのが現実的といえるだろう。左ハンドルも慣れてしまえばETC全盛の国内では不便さもほとんどない。小さめの駐車場なら100均のマジックハンドで駐車券も取れるので、しいて言えばドライブスルーや事前精算機のない駐車場での精算くらいだろう。
それよりも国内でまだ見かけることのないアウトバック、しかも北米専売のウィルダネスを所有する優越感のほうがきっと大きいに違いない。先進のアイサイトXが装備されないことが惜しい部分だが、アイサイトツーリングアシストが搭載されているため、落胆することもない。2.4Lの圧倒的なトルクを左ハンドルのアウトバックで是非味わってみてはどうだろうか!