素直なハンドリングが味わえるZ33フェアレディZ
もう一台のZ33は、パワートレインもプラットフォームもV35と共有。Zは2シーター専用、スカイラインクーペが4シーターという棲み分けになった。
Z33のハードウェアをとりまとめたのは、のちにR35GT-Rの開発リーダーとなった水野和敏氏。「人間が主役のスポーツカー」というコンセプトを掲げ、2650mmというロングホイールベースのセンター付近にドライバーが座れるようにし(2シーターだからこそ)、最適視界も確保した。
トレッドも1535mmと広く、低重心で、前後の重量配分も53:47のフロントミッドシップ。あえてフロント荷重を少しだけ大きくしたことで、曲がりやすい特性にし、トラクションは前後のタイヤ幅を変えることでバランスを取っている。
また空力にもこだわった設計で、ゼロリフト+低Cdを実現(フルエアロ車)。日産車を得意としているチューナーも多いし、アフターパーツが豊富なのも強味である。
フィーリングとしては、「大きなマツダ・ロードスター」といった感じで、素直な操縦性に好感が持てる。現在の中古車相場平均は110万円前後だ。ここが底値だと思われるので、今のうちに購入し、楽しく乗り回すことをおすすめしたい。