過去には個性派モデルも存在した!
クロスオーバーSUV全盛の現在、ひっそりとその台数を減らしているのがステーションワゴンだ。とくに日産では2007年にLクラスステーションワゴンのステージアが、2018年には5ナンバーサイズのウイングロードが姿を消し、現在の新車ラインアップにステーションワゴンが1台も存在しない状態となっている。
そんな日産ではあるが、過去には多くのステーションワゴンを擁していた時代もあり、名車&迷車のワゴンも多く存在していた。そこで今回は、日産が過去にリリースしたステーションワゴンをいくつか振り返ってみたい。
セフィーロワゴン
初代のFRレイアウトから一転、大型FFセダンとなった2代目セフィーロの登場からおよそ3年弱経ったタイミングで追加されたセフィーロワゴン。当時のステーションワゴンブームに乗る形で急造されたモデルではあるが、Bピラー以降はワゴン専用のボディパネルが用意されていた。
またガラス部分だけを開閉することも可能なリヤゲートや、FFレイアウトならではの低くフラットな荷室、ステージアよりも幅広いボディによって広大なラゲッジスペースを実現。そのため、使い勝手の高さも評価された1台となっていた。
ベースとなったセフィーロは、1998年に3世代目へとフルモデルチェンジしたが、セフィーロワゴンは2代目ベースのまま、エクステリアを3代目モデルに近い意匠として販売を継続。しかし、1999年10月に発表された日産リバイバルプランにおいて車種整理の対象となり、2000年夏に販売を終了した。
プリメーラワゴン
初代モデルから、欧州車テイストのハンドリングが高く評価されてきたプリメーラ。日本では2代目モデルからプリメーラワゴンが設定されているが、じつは海外では初代アベニールがプリメーラワゴン(もしくはプリメーラエステートやプリメーラトラベラー)として販売されており、全世代にワゴンモデルが存在した車種となっている。
なかでも個性が光るのは3代目のプリメーラワゴンだろう。ひと目でそれとわかるスタイルを重視したもので、ワゴンモデルでありながら強く傾斜したリヤゲートなど、デザイン重視となっていた。それだけでなく、NA 2Lでありながら204psを絞り出すSE20VE型エンジンと6速MTを搭載したホットなグレードも用意されているなど、いい意味でも悪い意味でもクセの強い1台だったのだ。