4気筒からV6エンジンに変更しスーパーカー的な存在へ
1976年にはテコ入れされることになる。シトロエンでSMやCXなどのデザインを担当したロベール・オプロンにより、ライトまわりは前端にズラリと並ぶユニークなスタイルから、角目の2灯に変更され、シンプルなマスクとなった。
肝心のエンジンについてはルノーとプジョー、そしてボルボが共同開発したV6エンジン、いわゆるPRVユニットを搭載。2.6Lから150psを発生するもので、それまでのパワー不足を解消し最高速度は220km/hを達成するなど、スーパーカー的な存在となった。
その後、1981年にもマイナーチェンジを実施して、シリーズ2へと進化。リヤにはスポイラーも装着されたが、ワイドフェンダー化&さらに大きなスポイラーを装着するグレード「GT」や「GTブローニュ」を追加。ブローニュについては2.8Lまで排気量を拡大したV6を積み、193psを発生するに至る。
A110のようなキビキビとしたライトウエイトというよりも、グランツーリスモ的な味付けにはなったが、スボーツモデルとしては販売台数も多く、1976年に誕生してから1984年まで9年間も生産された。スタイリングは後継車であるアルピーヌV6ターボへと踏襲され、さらにその後継であるA610にも受け継がれていく。