ヒルクライム競技にもガチ参戦!
そして本格的に仕立てた延長線上にあるのが「オモシロスポーツ」プロジェクト最大の狙い。じつは若手社員たちの多くは、物心ついたころから身のまわりにあるのがミニバンやSUVばかりという世代なのです。そのためドレスアップの経験はあっても、チューニングカーをイチから走らせるようなプロセスとは無縁。そのため昨年秋には兵庫県のハチ高原ヒルクライムに実際に参戦したそう。競技の場面に持ちこみ研鑽を重ねていく、いわば「走る実験室」もとい「走る研修施設」的な役割も担っているのです。
じつはそのヒルクライムでは、せっかく作り上げたテールゲートスポイラーを外した方が3秒早くなる、という苦々しい結果を目の当たりにする羽目になってしまいました。そのためレースを終えて以来、作り直したスポイラーやディフューザーに大量の短い毛糸を貼り付け、集塵機がつながった大きな箱に入れて空気の流れを確かめるのがすっかり日課になっているとのこと。そうしたあれこれはホンダアクセス「オモスポ」のTwitterアカウント、@OMOSPO_hacでチェックできますので、今後の実戦での進化を楽しめるでしょう。
ドラッグレース仕様の「e-Drag」も
また「オモシロスポーツ」プロジェクトではN-ONE RSベースのヒルクライム仕様「K-CLIMB」のほかにも、バッテリーEVである「ホンダe」ベースのドラッグレース仕様「e-Drag」も製作。惜しくも東京オートサロン2022の会場ではその姿を見ることができませんでしたが、HKSの協力により軽量化したボディと電動車ならではの瞬発力で、1/4マイル(約400m)を14.5秒で駆け抜ける21世紀ならではの本格的なドラッグレーサーです。
こちらも実際に2021年11月にツインリンクもてぎで開催された300mのタイムを競うドラッグレースイベントの「ストリートシュートアウト」に参加。結果はe-Dragが参加したクラスの制限タイムをうっかり破ってしまい決勝進出ならず、というザンネンなものになってしまいました。ですが、EVの楽しさを広める伝道車な電動車という約割を担う1台でもありますので、K-CLIMBともども積極的な活動をぜひ続けてもらいたいものです。