アウトドアで少し不利になる人気SUVとは
アウトドアやキャンプでは、普通のドライブ旅行とは段違いの荷物をクルマに積んでいくことになる。そこで断捨離的に荷物のシンプル化を図る傾向がある。とはいえ「万が一に備えて………」なんて考えていくと、どうしても荷物は増えがちだ。そこで、アウトドアに乗っていくのに最適なSUVのなかでも、あえて少し荷室が狭めの国産SUVをピックアップしてみた。荷物は少数精鋭、厳選吟味。できるだけ少なめに持っていくのが自分流。そんな人に向いているかもしれない、SUVたちである。
ラゲッジ容量のキモは荷室フロアの奥行き寸法で決まる!
その基準だが、後方視界を確保することが安全運転の基本と考えれば、荷室に高々と、リヤウインドウの視界を遮るように荷物を積むのはNG(※デジタルルームミラー付き車なら別の話)。だから、荷物の積載性のキモは、荷室の高さ方向というより、フロアの奥行き寸法が重要になる。
フロア幅はどのクラスでも1000mm前後と大きく変わらず、荷室高をうんぬんするのも、天井がいくら高くても天井ギリギリに荷物を積むのは、くどいようだが後方視界の妨げになり危険だからである。ちなみに、全長やホイールベースのサイズによって優劣が生じてしまうため、後席格納時の最大奥行き寸法については割愛させていただく。
コンパクトクラスでも荷室の奥行きは800mm近くほしい
では、後席使用時の荷室フロア奥行きが比較的狭いSUVは何か? まず、コンパクトクラスではスズキ・ジムニーシエラの200mm(ちょっと特殊)、スズキ・クロスビーの最大525mm(後席スライド前端位置)、マツダCX-3の645mm(デッキボード上段、下段は780mm)、トヨタ・ライズ&ダイハツ・ロッキーの755mmが当てはまる。
ただし、ロッキー&ライズのガソリン車の場合、床下には80Lものサブトランクを備えているから、上下2段を使えば下克上的な荷室収納力を発揮する。ジムニーシエラは走破性には優れているものの、大荷物を積んで出かけるには、後席を倒して荷室を拡大して使うことが前提となるだろう。
ちなみにコンパクトSUVでも荷室の奥行きがたっぷり取られているのは、トヨタ・ヤリスクロスの790mm(デッキボード下段)、スバルXVの810mm、トヨタ・カローラクロスの830mm、マツダCX-30の890mm、日産キックスの890mmなど。800mm前後を超えると荷物の積載能力、荷室の使い勝手がグーンと増すと考えていい。