アルファードの車中泊なら「HV X 8人乗り」がベスト!
さて、本題に入ろう。ここでは、大人気プレミアムミニバン、「トヨタ・アルファード」の車中泊適性度について考えたい。ズバリ、「ハイエース」などの1BOXカーなどを除けば、普段使いと車中泊の二刀流カーとして最高峰と言っていい。なにしろ室内長3210mm×室内幅1590mm×室内高1400mmは乗用車最大級。くどいようだが、室内高の1400mmが室内空間の広々感、車中泊の快適度の決め手になるポイントなのである(ちなみに、売れているミニバンの室内高は1400mm)。
また、アルファードでアウトドア、車中泊を楽しみたいなら、「HV」モデルのチョイスが理想で、グレードによってAC100C/1500Wコンセントが1個または2個装備されるのだから頼もしい。
ただし、車中泊のためにアルファードを買うのであれば、グレード、というか2列目席の仕様はひとつに絞られる。つまり、HV Xの2列目席ベンチシートの8人乗りがベストとなる。このグレードだとAC100V/1500Wコンセントは1個になってしまうが、やはり車内のベッド化、お座敷化の際のフラット度、幅、使いやすさで2列目席キャプテンシート仕様を退けるのである。しかも、アレンジしてフラット化した、それでも凸凹の残るシートを完全に近くフラット化できる市販のミニバン用ベッドマットレスも、ベンチシート仕様を基本としているからだ。
具体的には、アルファードのベンチシート仕様(リクライニング角度83度)をフラットアレンジすると、幅は最大1400mm(座面幅)、長さも2000mmに達するから、つまりは最大幅の部分で、大人が真っすぐ寝られるダブルベッド並みのスペースが確保されることになる! 車内のベッド化、お座敷化前提なら、やはりHV X 8人乗りがベストということだ。
2名ならリラックスキャプテンシートでもイケる
もっとも、アルファードの大きな魅力が2列目キャプテンシートの贅沢な居心地、かけ心地だ。だが、車中泊のためには、それを諦める必要がある……。
どうしても、キャプテンシートで車中泊を! というなら、2名限定であればなんとかなる。それは、HV Xの7人乗り、リラックスキャプテンシート仕様を選ぶことだ。リラックスキャプテンシート(リクライニング角度83度)は、中寄せスライドすることで2脚合計の幅最大1020mmを確保することができる(座面部分)。これにより、シングルベッド程度のスペースの確保、凸凹は大きめながら、それなりのベッド化、お座敷化が可能となる。仮眠程度であれば、2列目リラックスキャプテンシートを最大限リクライニングするだけでも、航空機のビジネスクラス程度の寝心地(?)で横になることもできたりする。
もちろん、本気な車中泊なら、8人乗りの2列目ベンチシートがベターであることは言うまでもない。車中泊前提のアルファードの2列目席の選択、これは悩ましい……。