車高制限のある駐車場やトンネルには注意が必要
もうひとつは駐車場の車高制限やドライブのルート上にある天井の低いトンネルや高架。仮に常識的な範囲のシャコアゲだったとしても、大径タイヤを装着すれば全高はさらに上がるし、ルーフキャリアやルーフボックスをさらに併用すれば、物理的に通行できない場所は増える一方だ。もし気付かずにくぐり抜けようとしたら、大きな事故に結び付く可能性が非常に高い。
ホワイトレタータイヤにも注意が必要だがメンテで解決できる
あとはリフトアップと併せて交換することが多い、ワイルドなブロックパターンのタイヤについて。見た目から想像できるとおり、想定しているのはオフロード(悪路)のグリップで、舗装路オンリーなら燃費はよくないしロードノイズも静かとはいえず、かつ摩耗も早いと正直いってメリットは皆無に近いといえる。ただし性能を未舗装路に全振りするのではなく、オン&オフ兼用のタイヤも販売されているので、街乗りが中心という人はそちらを選ぶのが無難だ。
もうひとつ人気なのは「ホワイトレター」のタイヤ。サイドウォールのメーカーや銘柄を白で着色した製品で、性能には関係ないが足もとのドレスアップでは定番となっている。反面、このホワイトの部分が汚れなどで茶色に変色し、安っぽいイメージになってしまうのが難点。タイヤがそれなりに摩耗していれば買い換えるのも手だが、ホワイトレターの色は塗装じゃなくゴム自体の白さなので、タッチペンなどで塗っても逆に違和感しか生まれない。
対策として効果的といわれるのが家庭用のメラミンスポンジで、ホワイトレターの部分を擦るだけで白さが復活する。文字が小さいうえに多いので手間はかかるものの、スポンジ自体は数百円だしコスパは上々だろう。シャコアゲは確かにブームだし見た目を含むメリットは多い。ただしトレードオフになる部分もあることを理解したうえで楽しんでほしい。