スタイル別「予算50万円」のカスタムスタイルとは
クルマのカスタムのなかで、パーツ代が比較的リーズナブルと言われる軽自動車。なかでも軽トラカスタム人気は爆上がり中で、暇な時間に動画視聴サイトを覗いてみると、DIYを得意とする芸能人や某レコード会社の会長が軽トラカスタムライフを楽しむ動画もアップしていたりと、ちょっとしたムーブメントになっている。
ただ、さぞかしカネあまりの道楽なんだろうとひがみ根性になりがちだが、じつはフルカスタムしても50万円でお釣りがくるのも軽トラカスタムの魅力。ここでは3つのスタイル別に50万円で叶うカスタムスタイル&メニューを提案してみた。
人気のアゲスタイルは「アゲ幅」によっては安価でカスタムできる!!
今までよく見る軽トラ(軽バンも含む)カスタムの定番といえば圧倒的に車高短だった。だが、ここ数年においては、普段乗りのオーナーはもとより、現場仕事で乗る(大工や配管工、内装業に携わる方々の)軽のアゲスタイルもよく見かけるようになってきた。
アゲに関して構造変更の申請不要で車検に通せる範囲は40mmアップまで。現実的にはスプリングまたは車高調でのアップを指している。それ以上になると、ブロックやブラケットを使っての車高アップを目指すことになる。
アゲ幅は2~4インチで、装着して公道を走行するには構造変更の申請が必要になる。またそれ以上車高をアゲて、全高が2mを超えてしまうと軽自動車の規格から外れるので、そこも注意が必要。とくにハイルーフの軽バンは要注意だ!
ガッツリ2インチ「シャコアゲ」しても25万円でお釣りが戻ってくる!!
ここで紹介するS2レーシングでは、軽トラや軽バン(キャリイ/ハイゼット/エブリイなど)の「スプリング」「2インチアップ(リフトアップキット)」「4インチアップ(リフトアップキット)」の大きく分けて3つのアゲスタイルを扱っている専門メーカーだ。同社がリリースする軽トラ用のインチアップキットは基本的に2インチのみだが、DA17/64型エブリイ用には4インチアップキットも設定。また社外製の4インチアップキットの取り付けも請け負っている。
スプリングのみ(30~45mm前後UP)であればDA17エブリイ用で3万2780円(税込)+工賃(店舗にもよるが2~3万円程度)。これに15インチホイール+マッドタイヤを装着すればさらに30mm前後アップするので、トータル60~70mm程度の車高アップを狙える。もちろん構造変更は不要だ。足のちょい上げカスタムであれば、足まわり+15インチホイール+マッドタイヤを交換しても15万円で十分お釣りがもらえるハズだ。
ただし、ブロックやブラケットなどを使用しての足まわり変更には構造変更が必要になる。「2インチアップ」「4インチアップ」がそれに当てはまるが、2インチアップの場合、DA16Tキャリイトラック用は5万3900円(※税込)+工賃(14万円より※4インチアップも同様)となり、また、S2レーシングでは公認車検も5万5000円にて取得することができる。つまり、2インチアップの場合、25万円以内にリフトアップスタイルを手にすることができる。ちなみに、フロントマスクをジムニー風に演出できる「ジム・キャリーフェイスキット」も価格22万8800円~販売している。
日常の閉塞感から解放される「車中泊スタイル」はどうか!?
軽トラの場合、車内でリクライニングも背伸びもままならないので雨にも濡れず、足を伸ばせる空間が欲しいという人も多いかもしれない。そんな要望に応えてくれるのが、カーファクトリー ターボーからリリースされている「Bug-truck Camper Pro.テントキット」。
生地は耐久性と形態安定性に優れたクラフテル帆布を使用。縫製は国内で行われるので安心して使用できる。価格はDA16Tスーパーキャリイ、S500/510Pハイゼットジャンボともに30万3600円にて楽しめる。
ほかにも荷台部分は別の荷物を積みたいというユーザー向けにルーフテントという手もある。これを実行するには、S2レーシングより販売しているロールゲージ、トゥクトゥクルーフJOB(スーパーキャリイ用:9万2400円)を装着。その上にTスタイルオートセールスのアルドアルーフテント(Sサイズ:32万7800円)を取り付ければ荷台部分を有効活用できる。さすがに50万円の予算をオーバーしてしまうが、利便性は格段と高まることは間違いない。
納車後にすぐサーキットでドリフトも楽しめる「車高短」カスタム
空前のアウトドアブームもあり、ちょいアゲやリフトアップスタイルが目立ってはいるが、やはり根強い人気を誇るのが車高短だろう。足まわりを組んで、エアロを巻いてマフラーを換えて……となると、結構な費用がかかるかなと思いきや、ESBではエアロやホイール、足まわりも備えたDA63Tキャリイトラックが50万円前後で購入できるというから見逃せない。
ベース車の多くは10万キロを超える車両が多いが、積載しているスズキのK6Aは強くて丈夫なエンジンとして人気がある。また、現行車ともなるとベース車だけでも結構値は張るので、そこから足まわりをカスタムするだけでも費用がかさむことになる。同社ではオリジナルのスチールホイールも販売しているので、組み合わせればクールな車高短スタイルを演出できる。雨天時のサーキットであれば、ご覧のドリフトだって楽しめる!!