カスタムしても楽しめる旧車の世界
世界最大級のカスタムカーの祭典として知られる東京オートサロンは、1983年にスタートした東京エキサイティングカーショーが前身だ。近年は各自動車メーカーがスポーツコンセプトモデルの新型車などの発表や、モータースポーツ活動の体制発表を行う場としても注目されている。だが、いまでもカスタムショップが製作したエキサイティングなクルマたちも会場内にズラリと並んでおり、そのなかから筆者が気になった4台をピックアップしてみた。
街乗りからサーキットまで楽しめるハコトラ
まずは、レイトンブルーのハコトラだ。尾林ファクトリーが展示した1989年式のAKIRA’s サニートラックは、カーサービス ヒロのハコトラキットが装着された一台。街乗りからレーシングフィールドまで難なく走れる仕様となっている。
エクステリアのドレスアップ内容&使用パーツは、ワークスオーバーフェンダー、フロントリップ、FRPボンネット、フェンダー、グリルといった内訳だ。 しっかり走る、しっかり曲がる、しっかり止まる、そして、車高が低いを実現しており、大型バイクも積めるようにスタイルキングの車高調を装着。リヤの足まわりを4リンク化し、エアサスを装備する。ダンパーはスタイルキングのコイルオーバーショックだ。
排気量1500ccのA14型エンジンはTS仕様フルチューンで、それに組み合わされたキャブレターは45φという大口径のウェーバー。最高出力231psを実現している。排気系はスタイルキング/ユキ製作所の製品で、トランスミッションはローバック5速だ。
伝動系は小倉クラッチの超軽量フライホイールを奢り、デフはクスコのノンスリだ。 ホイール、シート、ステアリングホイールは、いずれもB・R・E。タイヤサイズは、フロントが195/45-14、リヤが230/525-14となる。いすゞ117クーペ用メーター、ロックフォードのオーディオ、アルパインのカーナビが付いていた。
1155psを発生するハコスカ
続いて紹介するのは、TRAIL MOTOR APEX RACINGのハコスカ。こちらはフロントに最高出力1155psを発生する、排気量5700ccのナスカー用V型8気筒エンジンを押し込んでいた。出展者のコメントを紐解くと、往時の日産を代表する旧車のハコスカをベースとし、細部に至るまで補強や造り込みを実施。ワンオフパーツなどで惜しみなく手を加え、戦うために製作した一台とのこと。しかし、1155psのハコスカを実際に走らせたら、パワーがありすぎて直進させるだけでも大変だろう。
排気系は、FAT FIVE RACING。伝動系はトランスミッションがG FORCE、クラッチがtiton、デフがOS技研だ。エアロキットはPANDEM、シートはBRIDE、ステアリングホイールはVERTEX、メーターはECU MASTER、ブレーキはWil Woodというスペックだった。