長く乗るためにも維持するためにも必要な装備
旧車と現在のクルマでは装備がまったく違うのは当然のこと。それがクルマの進化というものなのだが、時が止まったままというのもまた旧車の魅力だったりする。法律的には古いモデルではシートベルトすら付けなくていいとはいえ、旧車でも付けておきたい装備というのはいくつかあるのもまた事実。
だが、旧車好きのなかにはパネルに穴を開けるなんてもってのほか、今風のものを付けるのすらもダメというオリジナル派もいたりする。雰囲気を壊すようなものはダメだろうが、安全性や快適性においては現在の装備を付けるのは十分ありだと思わせるものもある。そんな装備を集めてみた。
オススメアイテムその1:ドライブレコーダー
いわずと知れた最近のヒットアイテム。旧車に乗っていて煽られることはあまりないだろうが、旧車で事故に遭うことは十分にありうる。大切な愛車の補償関係をはっきりとするためにも、ドライブレコーダーは旧車にも必須の装備と言っていいだろう。
オススメアイテムその2:間欠ワイパー
間欠ワイパーというのは比較的新しい装備で、登場したときけっこうな豪華装備だった。もちろんあれば非常に便利なのだが、旧車の場合、ローとハイ、つまり遅いと速いのふたつしか選べない。そこでおすすめが後付けのコントローラーで、今でも販売している。有名なのは電磁ポンプやホーンでお馴染みのミツバから出ているワイパーコントロールシステム。別途コントローラーが必要にはなるが、つまみによって間欠スピードも変えられるスグレモノだ。オリジナルのワイパースイッチの保護にもなる。
オススメアイテムその3:ETC
旧車だろうが現代のクルマだろうが、ETCは支払いのスムースさや料金の割引などのため必要不可欠なもの。さらに旧車の場合、窓をグルグルと開けてお金を払うのはさらに大変。MT車が当たり前なので、もらったお釣りをしまって発進するのもひと仕事だ。ETCを付けることで、スムースに通行できるだけでなく、ウインドウレギュレーター(クルクルするギヤ部分)の保護にもなる。
オススメアイテムその4:HID/LEDヘッドライト
とにかく暗いのが旧車のヘッドライト。劣化で暗いというのもあるけれど、そもそもオリジナル状態で暗いのが当たり前だったりする。そこでHIDやLEDのバルブへの交換はおすすめで、消費電力も少ないのも魅力だ。
しかし、LEDは現代車でも見た目が明るいだけで実際は意外に暗いこともあり、光軸が出ないものもある。肝心の色味も旧車っぽい黄色い光源のものは売られていなくて、セロファン状のフィルターをかぶせて対応していたりする。その点ではHIDのほうが有利だ。
ただ、LEDも含めての話になるが、ハロゲンバルブに比べるとお尻の部分(接続部)が大きいため、装着するには加工が必要となりポン付けとはならないこともある。理由としては、ヘッドライトを外すと裏が鉄板になっていたりするから。またシールドビームだとそもそもバルブだけ交換できないので、交換できるランプユニットにしないとダメだ。
オススメアイテム番外編:クーラー
旧車が現役だった時代はクーラーは超贅沢装備だった。ということで、付いていないのも当たり前だったりするのだが、最近の酷暑では人間様が参ってしまう。夏は乗れなければいいという意見もあるかもしれないが、乗ってこそクルマだけに、夏も快適に乗りたいならクーラーの装着はおすすめ。
その昔は純正が高すぎて付けられないことから(クーラーはオプションが多かった)、社外のクーラーキットというのがけっこうあった。サンデンのレザムなど、テレビCMをやっていたほどだ。もちろん当時のものは手に入らないが、いくつかのショップが旧車用の後付けキットを販売している。助手席の前に吊り下げるタイプで、当時の雰囲気を再現しているのもうれしいところ。かなりの加工が必要なので賛否があるが、気軽に楽しむにはクーラーは不可欠だと思う。