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名車なのに当時は不遇の扱い……偉大な兄に翻弄されて評価が低くなってしまった国産スポーツモデル4選

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web

  • 不遇な名車たちのイメージカット

  • 不遇な名車たちのイメージカット
  • S14前期型
  • R33GT-Rの走り
  • NBロードスターの走り
  • FN2シビックタイプRユーロ
  • EP3型シビックタイプR
  • M35型ステージア
  • トヨタMR-S
  • マツダAZ-1

クルマは進化しているのに……

 自動車ビジネスというのは難しい。どんなに機械として優れていても、それが人気や評判につながる補償はないからだ。

 乗ればいいクルマだったのに、それが評価につながらず、不遇の扱いを受けてしまったクルマたち……。そんなクルマをいくつか振り返ってみることにしよう。

日産シルビア(S14)

 1990年代のFRスポーツで、走り屋からもっとも愛された一台がシルビアだった。1988年にデビューしたS13は、イタリアンチックな流麗なスタイリングとFRターボというパッケージで人気を独占。

 しかし、その後を継いだS14になると人気は思いっきり失速……。S13をベースにボディ剛性をアップさせたことで全体的に安定感が増し、リヤサスペンションの改良でトラクション性能も向上。ボールベアリングタービンも採用し、パワー&レスポンスもアップしている。いいとこだらけに思えたが、3ナンバーサイズになった大柄なボディとおとなしいデザイン、とくにボディ側面の丸さやCピラーの緩やかさがかっこ悪いと不評! 顔の表情も押しが弱くて物足りなかった。

S14前期型

 後期型になってフロントマスクをシャープに変更したが、RVブームの影響もあり、流れを変えることはできなかった。

日産スカイラインGT-R(R33)

 第二世代GT-Rのなかで、なぜか冷や飯を食わされ続けているのがR33。先代のR32は16年ぶりのGT-R復活で、グループAレースでも29戦29勝の大金字塔を打ち立てた名車である。

 しかし、R33はそのR32を超えるべく作られたクルマである。空力性能、重量バランス、ボディ剛性、ブレーキキャパシティアップ、トルクアップ、タイヤサイズアップ、電動スーパーHICASやアクティブLSDの採用などで、アンダーステアも解消と、性能的に申し分なし。室内も広くなって、5年分の進化は確実にあったのに好かれなかった。

R33GT-Rの走り

 その理由は、デザインが「Rらしく」なかった!? レースのイメージが弱かった(ル・マンにも出場したし、JGTCやS耐には参戦していたが)などいろいろ考えられるが、一番はファンがR32からのモデルチェンジを望んでいなかったからだろう。どんな分野でもファンとは変化を望まないもの。

 しかも「R32はもう古い」「R32では勝てない」となっていたわけではなく、まだまだ賞味期限内なのに、「味変」したGT-Rを押しつけられたので、ファンはそっぽを向いてしまったというのが真相だと思われる。

マツダ・ロードスター(NB)

 偉大な先代の後継車という意味では、マツダのNBロードスターの悩みもR33GT-Rと共通するものがある。

NBロードスターの走り

 NBロードスターはNAロードスターの正常進化版で、ボディサイズは1ミリも大きくならず、車重もほぼキープ。Z軸まわりの慣性モーメントを減少……と物理的には正解ばかりだが、このロードスターもモデルチェンジが望まれていなかったのに、登場せざるを得なかったので受け入れられなかった一台。とくに、デザイン面でリトラクタブルライトの先代を支持する人が多かったのがNBの弱点だった。

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