壮大なモディファイ計画で完成まで時間を要した大作
2月11日から13日の日程で開催されている大阪オートメッセ2022。ラシーンをベースにしたハコスカルックのカスタマイズカー「ラコスカ」が注目されていた、日産京都自動車大学校ブースですが、本物のハコスカも展示されていました。このハコスカはすでに卒業してしまった卒業生の作品であり、大幅なモディファイが行われていて最終的に自走可能にすることを目指していたそうですが、時間が足らず未完成ままになってしまったそうです。
日本を代表する名車「ハコスカ」を近代化改修
大幅なモディファイを試みたため、未完成となってしまったハコスカですが、学生たちの努力と苦労がひしひしと伝わってくる1台となっています。このハコスカが目指したのは、「現代的に乗ることができるハコスカ」。そのためハコスカの見た目はそのままに、現代のエンジンやトランスミッションを搭載するモディファイがなされています。
搭載されたエンジンはR34型スカイラインに搭載されていたNAのRB25エンジン。ボンネットのなかを見てみると、6つ並んだエアファンネルなど旧車らしい雰囲気は抜群となっていますが、オリジナルのハコスカとの違いは一目瞭然となっています。ストラットタワーもR34スカイラインの物を移植し、トランスミッションやデフといった駆動系もR34スカイラインの物を使用。駆動系を収めるためにフロア周りは切った貼ったの大加工が施されたそうです。
R34スカイラインのパワートレインを使ったワケ
なぜここまでしてR34スカイラインのパーツを移植したのか気になった人もいることでしょう。その理由はちょうど実習車の任を終えたR34スカイラインがあったからだそうです。ハコスカを近代化改修するにあたり、最初はシルビアなどのパワートレインを移植することを検討していたそう。ですが日産京都自動車大学校の場合、それぞれのカスタマイズカーを作成するチームごとに使うことができる予算が決められている。そのため、新たにエンジンやミッションの部品取りとなる車両の手配が難しかったそうです。そこで白羽の矢が立ったのが、処分される予定であったR34スカイラインでした。