三菱デリカD:5
悪路の走破性抜群の、ミニバンの皮をかぶったSUVとも称される三菱デリカD:5は、最低地上高の余裕から、フロアが高くて当然。1段目のステップからして地上450mmの高さにあり、フロアはそこからさらに85mm高い地上535mmの高さになる。もちろん、乗降を容易にしてくれるアシストグリップや、地上245mmの高さにあるサイドステップの用意が一部グレードにあるとはいえ(階段を3段上がる感じになる?)、足腰が弱った、乗降に介助が必要な高齢者を乗せるのであれば、できれば避けたい中古車の1台となる。
ホンダ・エリシオン
また、1ステップフロアでも、フロアが高めの位置にあるミニバンもある。足腰が弱った高齢者を乗せ下ろしするのであれば、新型トヨタ・ノア&ヴォクシーの380mmを基準に、それ以下のステップ&フロア高が望ましい。今では中古車でしか手に入らない、かつてのホンダのフラックシップミニバン、2013年まで販売されたホンダ・エリシオンは、1ステップフロアながらフロアは地上460mmの高さにあった。
どうしても走りのいいホンダのミニバンがいい、というなら、低床+両側スライドドアを備えた、2021年いっぱいでラインアップから消えてしまった5代目オデッセイの中古車を狙うべき。1ステップフロアの地上高は、ローダウンサスのアブソルートでなんと290mmと、乗用車のフロア高としては世界でもっとも低い部類にあるからだ。
と、ステップ段差がある、あるいはフロアが高めの中古ミニバンを紹介してきたが、健常者、足腰ピンピンの高齢者であれば、まったく問題なく快適に乗降できるのはもちろんである。そして、フロアが高いということは、そのぶん、高い着座位置となり、ミニバンならではの爽快な見晴らし視界が得られ、運転するほうも同乗しているほうも、より気持ちいいドライブが楽しめる事実を忘れてはいけない。