予定ではこれだけで速くなる……はずだったのに
これをやれば妄想タイムは遥かにアップ!! そんな取らぬ狸の皮算用で買ったものの、結果としては逆効果だったり、自分には不要だったりするチューニングパーツもある。そんな失敗談から皆さんには学んでいただきたい。
その1:むしろ操作しにくい!? クイックシフト
シフトチェンジの操作が短いストロークで行える「クイックシフト」。これさえアレば素早いシフトアップができて、サーキットでのタイムアップも確実だぜぃと導入。たしかに手の動く量は減った。しかし、ストロークが短くなる分、操作は重くなる傾向に……。そりゃ同じことを短い距離でしているのだから、操作感は重くなって当然でもある。でも、わざわざ売ってるくらいだから、きっと速くなると信じていたのだが……。
どちらかというとギヤも入りにくくなるような……。でも、パーツとしてダメなわけではない。街乗りやワインディングで小気味よいシフトワークを楽しむなら全然あり!! サーキットで素早いシフトチェンジを確実にするには、ノーマルのストロークのほうが適切だということを痛感。
その2:付けたら速くなるわけじゃないタワーバー
やっぱりエンジンルームにはタワーバーは見た目にも大切だし、みんな付けてるんだから効果あるっしょ!! と購入したフロントストラットタワーバー。ステアリング操作はどっしりとして剛性感は高くなった。操舵に対する反応も早くなったような気がする。たしかに効果はあった!!
しかし、心なしかサーキットでは曲がりにくくなったような……。フロントタイヤのアンダーステアが出やすくなったような気がするのである。実際、そういうときはタワーバーを外すドライバーも多く、とくにワンメイクレースでは非装着派が多いというウワサも。
高速道路でのステアリングの安心感や剛性感は確実にアップできるが、サーキットで付けたら速くなるわけではなく、車種やタイヤ、コースなどによって変わるセッティングパーツであることを実感した。
その3:絶対速くなるハズだったショートファイナルギヤ
あれは180SXに乗っていたころのこと。先輩がファイナルギヤをショートにすると加速が良くなるとアドバイスをいただいた。そこでデフケースごと購入し、サーキットで載せ替えてみることに。ノーマルの4.0から4.3にしたのか4.6だったのかうろ覚えだが、加速性能アップで、ミニサーキットでも軽く1秒は上がっちゃうかも、なんてウキウキしながら交換。
コースインすると、あっという間にエンジンは吹け切りシフトアップ。これまで2速~3速で走っていたストレートは2速~3速~4速に。1コーナーでの減速時にはシフトダウンが忙しいし、なんといっても加速時に頻繁にシフトアップしていると、じつはちゃんと加速しないのだ。
ターボエンジンはとくに、ある程度負荷を掛けてしっかりと時間を掛けて加速したほうが、過給圧も安定するし、しっかりと路面を捉えて加速できるのだ。やたら忙しくなるし、コーナー立ち上がりではすぐにテールはドリフトしてしまうし、信じられないことにタイムダウンしたという残念なオチだった。ちゃんとクルマの仕様に合わせてチョイスしたい。