関西の名門チューナーが軽トラをチューニング!
2月11日から13日の日程で開催された大阪オートメッセ2022。トータルチューニングとレカロシートの取り扱いを得意とする大阪のチューニングショップ「トライアル」には、GR86やGRヤリス、アバルト595など魅力的なチューニングカーが展示されていました。しかし、展示車両のなかでもインパクトがあったのが、ダイハツ・ハイゼットジャンボでしょう。
チューニングのきっかけはシート交換依頼だった
サスペンションや吸排気系などといったライトチューニングから、過給機チューニングなどハードなチューニングもオールマイティにこなすトライアル。そんなトライアルがなぜ軽トラを? という疑問の声が上がるかもしれませんが、きっかけはレカロシートを取り付けたいという軽トラユーザーがトライアルに訪れたことだったと言います。
実際に軽トラに乗ったことがある人ならばわかると思いますが、乗用車のシートに比べると、軽トラのシートはとても簡素なもの。長時間の運転では疲労感が大きいです。そんなこともあり、レカロシートを装着したいというユーザーがトライアルに訪れるようになりました。レカロシートの装着を希望するということもあって、走りに関するカスタマイズにも積極的なユーザーが多く、トライアルとして軽トラにも力を入れていこうという形になったそうです。
ロールバーにスペアタイヤ! 試作パーツを多数披露
今回展示されたハイゼットは、まだ各種試作パーツを取り付けただけの状態とのこと。イメージをガラリと変えるエアロパーツや荷台に取り付けられたロールバー、マフラーなどを新たに試作してきたそうです。
ロールバーはスペアタイヤが取り付けられる設計となっているのが画期的。車両後端下部にスペアタイヤを装備する軽トラの場合、マフラー交換をするとほとんどの場合スペアタイヤが積載できなくなるとのこと。その対策として、スペアタイヤを取り付けられるロールバーを生み出したそうです。
課題はスペースの少なさをどうクリアするか
まだ見た目の部分を試作してきたという段階ですが、トライアルとして今後は軽トラのパフォーマンスアップのチューニングにも力を入れていくとのこと。すでに個別で軽トラの過給機チューニングなどを行っているそうですが、課題として感じているのがスペースの少ないことだと言います。普通車に比べて車体がコンパクトなのはもちろん、積載のため荷台スペースを大きく取っていることも原因のひとつ。そのためチューニング時、補器類の配置などに苦労すると言います。
しかし、これまで数多くの車種にチューニングを施してきたトライアル。これから軽トラをどんなふうに速く進化させてくれるのか? 今回展示されていたハイゼットは、そんな可能性を期待させてくれる1台でした。