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曇りの日の夕方に来店! まずは遠くから眺める! 旧車購入に重要な「謎基準」の意味とは

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

サビはパーツ交換するのが難しい部分は抜かりなく見ておく

 袋小路になっているドア下やトランク左右もサビやすいポイント。純正の防錆効果は失われており、水抜き穴は長年のちりやほこりで詰まり、錆の温床になっていることも多い。さらに下まわり、水が跳ね上がり貯まる前後フェンダーの後方部分も必ず見ておこう。旧車を購入するときは隅々までチェックをする

 多少のサビは仕方ないが、フロア形状の違和感、左右の形状が異なっている場合は要注意。サビて穴が空いている部分を簡易的に塞いでパテなどでごまかしているクルマをこれまで何度も見てきた。ショップスタッフには嫌がられるかもしれないが、小型の磁石を持っていき、各パネルに当ててその貼り付き具合で、鉄板かパテかを判断するくらい念入りでいい。ドアを付け根などボルトを外しているかどうかもチェックする

 エンジンルームは初心者では事故歴などは判別しにくいが、後付け感がなく、なるべくスッキリしているもので、バルクヘッドやフレームなど交換が難しい部分にサビや修正痕がないかのチェックは抜かりなく。そのほかはエンジン始動後の異臭。オイル臭、ガソリン臭はとくに注意が必要。こちらも何台も同じクルマを見れば違いも把握できるようになる。エンジンルームも隅々までチェックする

可能なら試乗し最低でもエンジン始動もしたい

 内装は早めに純正部品が製造廃止になる部分なのでしっかり現状を把握。とくに旧車は欠品していると手に入らないことがほとんどなので、オリジナルにこだわるならば事前に資料(旧車雑誌などで情報を集めたり、ネット上に当時のカタログがアップしていたり、調べる手段はある)を用意し、それを片手に見比べる。

 あとは、「ダッシュボードの割れは嫌だけど、シートは社外でもいい」などどこまでなら妥協できるかも決めておくべきだ。また、クーラー、ヒーター、オーディオ、メーター類がちゃんと動くかも見ておこう。インテリアも部品一個、なくなっていないか確認することも重要だ

 ナンバーが付いていて車検が残っているなら可能な限り試乗をお願いする。敷地内だけでも動かすと動かさないでは大違い。各部の振動、異音、ミッションの入り具合などは確認できる。自信がなければ、旧車やクルマに詳しい人に付き添ってもらい、運転を任せて助手席で体感するのもありだ。旧車を購入する前に試乗することも大事

 ナンバーがない場合でもエンジンはかけさせてもらおう。チェックは始動性良し悪し、アイドリングが安定しているか、白煙は出ていないか、暖気後にじんわりと回転を上げて引っ掛かりがないか、などを見ておく。なお試乗もエンジン始動も断るショップは信頼に欠けると判断し、早々に引き上げたほうがいい。

わからないことや疑問に思ったことは必ず質問

 また、すでに主治医を確保できているなら別だが、気持ちとして買ったお店で長く面倒を見てほしいもの。旧車は買うときよりも買ったあとの故障にどう対応してくれるのかも重要。修理やメンテはどこでやってくれるのか? 自社工場があるなら見せてもらうなど気になる点は可能な限り質問。このお店で長い付き合いができるか、というのも購入の判断基準とすべきだ。

 いいお店は「旧車こんなもんですよ」という曖昧な返事はしないし、(ぶっきっらぼうかもしれないが)質問にも答えてくれるはず。ただ、最後は人対人の付き合いなので相性はある。長い付き合いになることを考えた場合、気持ちよく通えるかも大事で、その部分も妥協はしないほうがいい。販売店にわからないことがあれば徹底的に質問をする

 マーケットに圧倒的に数が少なく、適当に直して売り抜ける業者も少なくないので、良質な旧車選びは初心者とってかなりハードルは高い。ただ、個体を見れば見るほどそのクルマに対する見識や理解は深まるので、わかる範囲で隅々まで確認することにデメリットはない。目の前の1台に飛びつかず、時間をかけて希望の1台にたどり着いてほしい。

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