縦置きでエンジン収めたらフロントミッドになっちゃった!?
エンジンはS2000の「F20C」を搭載し、駆動レイアウトもFFからFRに変更されている。縦置きのエンジンがフロントの大部分を締めてしまうため、ドライビングシートが4シーター車や5シーター車の後席ぐらいのポジションに位置している。それがかえってフロントミッドシップを実現している(!?)。車両をひと目見た海外からの来場者が遮二無二に動画と写真を撮りまくっていた気持ちがわかるほどの迫力だ。
とはいえ、これだけレーシーな見た目になるよう手を加えているが、フィガロ本来のメッキパーツをしっかり残しているところも遊び心たっぷり。ほかにもサイドスカートの縁をメッキ調にしていたりと、レトロな雰囲気をちゃんと残している点が、先に触れたコンセプトをしっかり具現化しているポイントだ。
今後は、サーキットへ持ち込んでテストし、さらに走りにこだわっていくという。「クルマのビジュアルはファッションのように自己表現したもので、ビジネス抜きの完全な趣味のクルマであること」と、山本代表は車両製作のポリシーを話す。クルマ好きがついついカスタムしてしまう本能や信念を、このフィガロGT2000が物語っているように感じた。