このまま市販してほしいほどの完成度!
アウトドアの大ブームや災害に対する備えとして、ますます注目度が上昇しているキャンピングカー。2月11日~13日にインテックス大阪で開催された大阪オートメッセ2022にも、個性と魅力にあふれる数多くの車両が展示されギャラリーを沸かせた。
しかし、キャンピングカーの面白さと有用性に気付いているのは、いわゆるアフターのメーカーやビルダーだけじゃない。それを証明するかのように、会場には自動車メーカーが手がけた、キャンプを筆頭とするアウトドア向きのカスタムカーが勢揃い。高いクオリティはもちろん、斬新かつ大胆なアイディア満載の、メーカー『純正』キャンパーを紹介していこう。
三菱デリカD:5 Tough×Tough
まずはルーフトップテントを備えた本格派なキャンプ仕様、三菱『デリカD:5 Tough×Tough』だ。市販のアフターパーツから品質や使い勝手に優れたモノを厳選し、ネーミングのとおりベース車両に備わるタフネスさを強調している。
ルーフテントは『フラッグス』製で、大人ふたりが窮屈せずに眠ることが可能。加えて室内は『輝オート』のベッドキットを使うことで、十分な積載量に加えて就寝スペースを確保し、ファミリーでのキャンプや快適な車中泊を可能とした。
また『タフ』の名を裏付けるのは足まわりも同様。サスペンションは『フラッグス』のキットでリフトアップし、ホイールはオフロード系カスタムの名門『ジャオス』の『アダムスBL5』と、タイヤはオールテレーンの『ジオランダーX-AT』を組み合わせる。ルーフ前方やボンネットなどに装着されたワーキングランプとドライビングランプ、リヤのヒッチメンバーや牽引フックも実用性とワイルドな雰囲気を両立した。
三菱ミニキャブMiEV B-Leisure Style
三菱の出展車両では『ミニキャブMiEV B-Leisure Style』も見逃せない。EV最大のメリットといえる給電システムを活用することで、移動式オフィスからソロキャンプまで、公私に渡って重宝する。
中心となるのは電源供給装置の『MiEV power BOX』で、最大出力1500Wの大容量により、さまざまな家庭用電化製品に対応。ブースでは車内を後席とラゲッジをフラットにして座椅子とテーブル、ノートPCを置いた今風にいえばテレワーク仕様、車外はカーサイドタープなどでデイキャンプ仕様を演出した。
ガスやホワイトガソリンに頼らず調理したり明かりを灯せるのは、一酸化炭素中毒を起こす心配がなく、ビギナーにとっては安心感が高い。
ダイハツ・アトレー デッキバン キャンパーVer.
次はダイハツのブースで注目を集めた『アトレー デッキバン キャンパーVer.』だ。昨年末に発売されたばかりのアトレーデッキバンをベースに、ラッピングを施した『GIWORKS』製ルーフテントを取り付け、車中泊を楽しめるようにカスタムしている。
見た目もアウトドアを強く意識した作りとなっており、ドライビングランプ付きフロントバンパーにグリル、ルーフマウントのLEDバーやヘッドライトガードを装着。リフトアップした足まわりにはトーヨーの『オープンカントリーR/T』を履く。実際にそのように使うかは別として、デッキ部分をお風呂にしていたのも非常にユニークだ。