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サーキット帰りに異音や振動! ドライバーを秒でブルーにさせる症状の正体とは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

  • サーキット走行のイメージ

  • 水温油温のイメージ
  • タイヤカスのイメージ
  • サーキット走行のイメージ
  • ブレーキの異音のイメージ

一日楽しかったはずなのに異音や異変で不安に……

 クルマの各部に大きな負担がかかり、消耗品の減りも激しいサーキット走行。何のトラブルもなく走り終えたはずなのに、帰り道で愛車大なり小なり違和感を覚える……。そんな経験を持つ人は決して少なくないだろう。

 多くはタイヤやブレーキの異音やペダルから伝わる振動で、走れないレベルじゃないものの、不快だったり不安なことは確実。楽しかった走行会を気持ちよく締めくくるため、ありがちな症状の原因と解消法を考えてみたい。

タイヤの振動はゴムのカスが原因

 まずはタイヤから伝わる振動。アクセルやブレーキの操作と関係なく発生しているようであれば、原因はトレッドに付着したタイヤの『カス』と思って間違いない。スポーツ走行用に作られたタイヤはコンパウンドが柔らかく、路面との摩擦で表面が溶けてひも状になってから剥がれる。それを踏むことで自分のタイヤに付着し振動が発生するのだ。

タイヤカスのイメージ

 レコードラインを走っていればさほど心配はないが、速いクルマを先に行かせてラインを外したとき、とくに自分がコーナーのアウト側に寄ると拾いやすい。固着してから素手で剥がすのは正直いって難しいので、スクレーパーや大きめのマイナスドライバーを用意して、タイヤを外し根気よくひとつずつ取り除くしかない。

 もうひとつ振動の原因として考えられるのは、タイヤがロックして部分的に削られてしまい、トレッドの一部が平らになるフラットスポットで、こうなったらタイヤを交換するしか対処法はない。もっともABS付きのクルマならば可能性がゼロとはいわずとも、フラットスポットに起因する振動はあまり心配しなくてもいいだろう。

ブレーキは交換したほうが安心な場合も

 続いてはブレーキ系。ありがちなのはペダルのフィーリングが悪化する、わかりやすく言うと『フワフワ』する症状だ。全開で走行している最中や直後であれば、ベーパーロック現象やフェード現象とわかるが、冷えてからも回復せず底まで踏めてしまうならば、ブレーキがエアを噛んだと思ってほぼ間違いない。

ブレーキの異音のイメージ

 フルードを交換したときのエア抜きが足りなかったり、沸騰して気泡ができたり水分を含むなど原因は色々ある。エア抜きするだけで解決すればラッキーだが、念のためフルードの全交換をオススメしたい。

 もうひとつはブレーキを踏んだとき、ペダルを通して伝わってくるジャダー。原因はいくつかあるが、サーキット走行後なら熱によるローターの歪みがもっとも疑わしい。

 一般道ではあり得ないスピード域から短い距離で急減速させ、かつ何周にも渡って繰り返せば当然ながらローターは高温となる。単にフィーリングの悪化や不快なだけじゃなく、制動力やコントロール性にも悪影響があるため、なるべく早めに交換したほうがいいだろう。ローター研磨で済むケースもなくはないが、削ればその分だけ薄くなるので街乗りは別として、サーキットを走るのであれば交換したほうが安全だ。

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