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今年はさらに“観るレース”としての魅力がアップ! 「GR86&BRZ」「MAZDA2」「トヨタ・カローラ」のメーカー系チームに注目【スーパー耐久2022】

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了

「レースは走る実験室」をビール片手に観戦するのも悪くない

 そう考えていくと、かつて本田宗一郎さんが口にしていた「レースは走る実験室」というフレーズが思い起こされます。ホンダが2輪ロードレースの世界GPやF1GPに挑戦を始めたころは、よりハイパワーを求めての実験が続けられましたが、現在では環境技術のひとつとして水素やバイオマスを由来とした合成燃料などのカーボンニュートラル燃料を研究する場としては最適なものとなります。

 世界耐久選手権(WEC)のシリーズ戦としてだけでなく、今もスポーツカーレースの最高峰とされるル・マン24時間レースでは、そんな新技術にトライする場として55台の出走枠に加えてガレージ56という特別枠を設けて未来の技術を探る場としていました。

 昨年から創設されたスーパー耐久のST-Qクラスは、「シリーズを統括するスーパー耐久機構(STO)が参加を認めたメーカー開発車両、または各クラスに該当しない車両により争われるクラス」に定義されています。初年度となった昨年は、ORC ROOKIE RACINGが市販レース車両であるGT4仕様のGRスープラを先行開発するためにエントリーしていて、直接的にはこれがクラス設立のきっかけとなりました。6月に富士で行われたシリーズ第3戦の富士24時間耐久レースでは、ORC ROOKIE RACINGからCorolla H2 Conceptがデビューしています。

 レースファンやクルマ好きだけでなく、広く関心を集めることになりました。まさに日本版のガレージ56が誕生した瞬間でした。

 新たな目標に向かって技術を磨いていくのは、クルマ好き、レース好きにとってもウェルカムですが、もちろんスーパー耐久の魅力はそれだけではありません。日産GT-RやレクサスRC-F、あるいはポルシェ911やメルセデスAMG、アストン・マーチン・バンテージAMRなど内外のスーパースポーツカーのFIA-GT3仕様から、トヨタ・ヤリスやホンダ・フィットなどのコンパクトハッチまで、さまざまなクラスの車両が、その持てるパフォーマンスを絞り出して熱戦を繰り広げることが大きな魅力となっています

 そして現在日本では、これが唯一となっている24時間耐久レースも、スーパー耐久シリーズの大きな魅力となっています。取材していても充分に楽しめるレースですが、富士の24時間は仕事を放りだし、ビール片手にバーベキューを頬張りながら観戦するというのも手かな。そんな想いを馳せることになったスーパー耐久の公式テストでした。

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  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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