数多くのアタッチメントが用意され、他の追随を許さない汎用性を実現
ウニモグのもうひとつの特徴が、数多くのアタッチメントが用意されていること。これはウニモグ/ダイムラー社の純正パーツだけでなく、社外品も含めて1000種類以上ものアタッチメントがあり、例えば除雪ひとつとっても板状のもので雪を押し避けるスノープラウから、雪をかき上げて跳ね飛ばすスノーカッターやスノーブラシなど、何タイプも用意されています。国内の高速道路会社のテレビCMでスノープラウで雪かきするウニモグの雄姿を目にしたことのある人も多いのでは。
また高速道路の整備作業ではトンネル内部の壁の清掃作業で超低速走行しながら作業を続けているウニモグを観たことのある人はもっと多いかもしれません。これはアタッチメントが用意されていることに加えて、ウニモグの超低速走行を可能にする多段ギヤの存在も見逃せません。同時にアタッチメントを換えて高速道の法面(のりめん)の草を刈り取る作業でも、ウニモグの超低速走行は、重要な性能となっています。
ウィンチやトゥーバーを使っての牽引も得意種目のひとつで、このときにはウニモグの力強いけん引力が大きな武器になります。さらに軌陸車と呼ばれるレールの上を走行する作業車としても使用できる軌道走行用ガイドローラー(アタッチメント)も用意されていて、これに除雪や草刈り用のアタッチメントを加えて装着することで、線路上の雪かきや線路の周囲の草刈りまでにも対応することができるのです。
さらに広軌の線路ではタイヤが直接レール上を走ることになり、鉄+鉄よりも鉄+ゴム(タイヤ)の方が摩擦係数が高いことで、より重い鉄道車両なども軽々とけん引できるメリットもあるようです。
クルマ好きなら死ぬまでに一度は運転してみたい
基本的には、高速道路会社や鉄道会社、あるいは自治体などで使用するのが一般的ですが、なかにはこれを自家用として所有する山林のパトロールやアドベンチャーランに使っているユーザーもいらっしゃるとか。
ガッゲナウにあるウニモグ博物館を訪れた際には、急坂の上り下りも体験できるというウニモグの試乗も楽しみにしていたのですが、弾丸ツアーの超ハードスケジュール……。100km足らずの距離にあるシュトゥットガルトで、ポルシェ博物館とメルセデス博物館を取材したあとにウニモグ博物館を訪れて、3館を1日で取材(!)するという行程を組んでいたために、結局はタイムアウト。その後国内でも、街乗りの試乗すらもできてない身には、羨ましい限りです。