スーパーカー好きが気になるパリ・オークションの中身を紹介
RMサザビーズのオークションは各地で行われており、2022年2月2日の開催地はフランスのパリだった。このときに落札されたクルマのなかから、スーパーカー好きが“おぉ~”と思いそうなモデルをピックアップしてみた。
2021年式ハリントン デイトナ ジュニアカー
まず紹介するのは、子ども用ながら驚くほど完成度が高い“デイトナ・ジュニアカー”だ。 細部に至るまで非常によくできた「2021 Harrington Daytona Junior Car」は、The Petitjean Collectionが出品したクルマだ。
排気量110ccの空冷エンジンと3速オートマチックトランスミッションを搭載しており、その最高速度は47km/hとのこと。新品車両で、電動スターター、ホーン、ウインカー、ライトまで装備しているという。
このデイトナ・ジュニアカーは1万8600ユーロで落札されたが、1ユーロ:128円で換算すると238万800円なので、なかなかの金額であった。
今ごろ、本物のフェラーリ・デイトナが収納された珠玉のガレージ内に展示されているのかもしれないが、どこかの裕福なご家庭のご子息が広い庭などでブ~ンと走らせていることも考えられるだろう。いずれにせよ、スゴイ話だ。
1975年式フェラーリディーノ308GT4
続いて紹介するのは、落札金額を聞くたびに「昔は安かったのに……」という感じで思わず遠い目になってしまうディーノ308GT4だ。2月2日のパリ・オークションでは、The Petitjean Collectionの「1975 Ferrari Dino 308 GT4 by Bertone」が7万1300ユーロで落札された。1ユーロ:128円で換算すると、912万6400円である。
1974年6月にフェラーリの工場でラインオフしたのちフランスで新車販売され、25年間にわたってThe Petitjean Collectionとして維持されてきたのだという。エンジン、トランスミッションがマッチングナンバーを保持しているそうなので、安価ではないが高価すぎることもないといえるだろう。
1985年式フェラーリ288GTO
このほかにも、The Petitjean Collectionの「1985 Ferrari 288 GTO」が346万4375ユーロで落札された。1ユーロ:128円で換算すると、驚くべきことになんと4億4344万円だ。
走行距離わずか9559kmの2オーナー車で、こちらも、エンジン、トランスミッションがマッチングナンバーを保持。エアコン、パワーウインドウ、ラジオを装備しているそうだ。
以前、懇意にしているクルマ屋が2億円を用意して買い付けに行っていたが、いまは倍の軍資金が必要ということなので、尋常ではないプライスである。
1983年式フェラーリ・ミーラS
ミケロッティによるワンオフ・プロトタイプ・フェラーリのミーラSも出品された。このクルマは、アラビア国王の愛息であるサウド王子が愛する女性のために製作し、命名した特別なフェラーリ(スペチアーレ)だ。ツインエアコン、電動サンルーフ、ミケロッティ・テクニカによるユニークな形状の計器盤や4面ワイパーといった珍しい装備が満載だった。
バックミラーの代わりにインダッシュ・モニターを搭載し、質の高いサウンドシステムも新車時から組み込まれていた。また、ドアやブレーキダクト部には、ユニークな空気交換システムまで装備。
フェラーリ400iがベース車で、ミケロッティが製作した最後のフェラーリである。 アラブ首長国連邦ドバイから出品され43万2500ユーロで落札された。1ユーロ:128円で換算すると、5536万円。ちなみに、2010年にフェラーリ・クラシケの手により、25万2100ユーロ(3226万8800円)相当のレストアが行われている。