エンジンの熱を吸わないようにエアー導線を確保
さらに気をつけたいのがエンジン内の熱気問題。現代の純正クリーナーボックスは冷たい外気を吸い込むようになっている。昔は、これってエキゾーストの熱を吸い込むためのエアクリですか? と思ってしまう設計もあったが……。
ムキ出し型クリーナーをエンジンルームにそのまま置くだけだと、エンジンの熱気を吸い込んでしまい、吸気温度が大幅アップ→ECUが熱膨張した空気に合わせてガソリン噴射量を絞る→パワーダウン……となってしまうこともある。
正しく使うには、外気を取り込むダクトを付けたり、隔壁を設けるなどして、冷たい空気をたっぷり吸い込めるようにしたい。そうなればもともと吸気抵抗は少ないムキ出し型クリーナーだけに、劇的なパワーアップが期待できる。
ECUチューンも行えば、さらなる出力が手に入る
「ECU(エンジン・コントロール・ユニット)」内のデータを、ムキ出し型クリーナーに適したものへ書き換えることで、パワーやトルクを最適化。エンジンチェックランプ点灯を防ぐことができる。
現代では吸入空気量などがシビアにクルマが管理されているので、車種やチューニングの度合いによってはECUチューンが必要になることもあるのは知っておきたい。たとえば「HKS」では、手軽にECU書き換えができる「フラッシュエディター」があり、自社製エアクリーナーに合わせたデータがすでに入っている車種もある。
注意点としてはECUチューンを施したあとにムキ出し型クリーナーを装着したら、再度調整が必要になってしまう。純正交換フィルターなら問題ないが、エアクリーナーボックスごと交換するなら、ECUチューンと同時に、計画的に行うようにしたい。