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なにもかもが規格外! その完成度で世界を震撼させた「初代セルシオ」とは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人

さまざまな先進装備や機能を満載

 装備面では、世界初だった冷陰極管タイプ自発光式オプティトロンメーターや、超音波雨滴除去ミラーといったアイテムを投入。音声認識ハンドフリー電話システム、自動車用ファクシミリなども用意された。細かなところではキーには内溝式とし、アルミ製のスペアキーはカードサイズのホルダーに収まるスタイルを採用した。グレードではなく仕様違いで用意された3つのモデル(C・Fパッケージ装着車/C/B/A仕様)ごとに、吟味された装備が与えられていた。

Cタイプの紹介

 一方でメカニズムでは、前述の4Lアルミ製90度V8エンジンをはじめ、クルマの走りの要であるサスペンション系では、4輪ダブルウイッシュボーンをベースに、1983年のソアラにも搭載されたピエゾTEMSはもちろん搭載。さらに初代セルシオでは、3段階のショックアブソーバー減衰力と2段階のばね定数を切り替える構造の、エアスプリングを備えるホイールストローク感応電子制御エアサスも設定した。低速での乗り心地はもちろん、高速領域でのダイナミック性能にも、細部におよぶこだわりのエンジニアリングが投入されたのだ。

TEMSなどのサスペンション紹介

 外観では、ボディカラーのほどんどを専用色としたうえで、10色中9色をトーン・オン・トーンの2トーン化、サイドプロテクターには7色を設定。塗装には世界初だった深みのある輝きをもつM.I.O.(マイカサス・アイアン・オキサイド)を採用するなどした。リヤウインドウモールは繋ぎ目を1箇所にするといった細心の配慮するといった高品位が、スタイリングを引き立てていた。

 現在は日本市場でもレクサスのフラッグシップモデル“LS”として展開されているのはご承知のとおり。その源流となった初代セルシオは、控え目な外観に、世界基準に挑んだトヨタのエンジニアの情熱が凝縮された偉大なクルマだった。

12
  • 初代セルシオのイメージカット
  • エンジンのページ
  • TEMSなどのサスペンション紹介
  • Cタイプの紹介
  • BMWやメルセデス・ベンツのイメージ
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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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