いざカスタムするとなるとすんなりいかないことが……
著しい進化を見せる新型車だが、チューニングフリークには困ったことも多い。電子制御が切れないとか、追従クルーズコントロールのセンサーが各所にあるとか、ほかにもいろいろとややこしいことがあるのだ。
困ることその1:追従クルコン装着車は車高が落とせない!?
追従クルーズコントロール(アダプティブクルーズコントロール)装着車が急速に増えている。そこで問題になるのが車高だ。このクルーズコントロールはレーダーによる車間検知と、カメラによる認識を行なっている。車高が変わると、このカメラにバグが出てしまうことがあるのだ。
当然クルマ側では標準車高で映し出される景色をベースに、前走車との距離などを測っているので、極端に車高が変わるとか、とくに車高が前下がりになるとか、イレギュラーなことが起きると不具合が起きてしまうことがあるのだ。
とはいえ、一応後部座席にフル乗車するシチュエーションでもバグらないようになっているので、常識的な範囲での車高ダウンではそうそう問題は起きないようだが、気をつけておきたいところ。
困ることその2:ステアリング交換が超めんどくさい
ステアリングにはオーディオからクルーズコントロールから、メーター内ディスプレイの切り替えまで入っていることが多い。そうなると昔のようにステアリングをサクッと交換すると、数多くの機能が使えなくなってしまう。ときにはそれによってエラーが出ることもある。
対策としては、純正ステアリングに装備されているスイッチ類を移設するキットを使うなどがあるがなかなか高価だし、この交換が非常にシビア。ここでも問題になるのは追従クルーズコントロールで、それの装着車はシビアにステアリング舵角センサーが機能している。ステアリング交換して、直進位置がわずかでもズレるとエラーが付きまくり、そのエラーがまた簡単にクリアできないことがある。なので、ステアリング交換はDIYではまったくオススメできない技術レベルになってしまったのだ。
困ることその3:電球交換で謎のパワーダウンが起きることも
某デモカーがなぜか最近ちょっと遅い気がすると、検証が始まった。たしかにちょっと加速が鈍いがどこにも異常はない。そこで手間だが、ひとつずつノーマルに戻していくことに……。そしてある部品を戻したところ、なぜかエンジンは元気を取り戻した。その原因となっていたのは、なんとLEDバルブ。
現代のクルマは全体をコンピュータで管理していて、良かれと思ってテールランプの電球をLEDにしたところ、消費電力が減ってしまい、それによってなんらかの影響が現れてパワーダウンが起きていたと推測される。これはノーマルに戻したことで復活したが、その原因はたぶんその消費電力が変わったことであろうという推測でしかないが……。
対策としては抵抗を使って、ちゃんとバランスを取ってあげれば不具合は起きないとのことである。信じられないようだが、某草レースカーでエンジンが掛からないトラブルが起き、結局不要と思って外したルームランプの電球を入れたら直ったなんて伝説も。現代のクルマの電気系統はまさにブラックボックス化が著しいのである。