SUVにもバンにもハマるマッドヴァンス2022年モデル
SUVブームやキャンプブームの影響を受け、ここ数年でオフロード系アルミホイールのニーズが急増中。これらは一般的な乗用車向けのホイールとは少々毛色が異なり、あえてゴツゴツと無骨に作られているのが特徴だ。そのためオールテレーン&マッドテレーンタイヤとも相性が良く、アウトドアではもちろん、街でもタフな四駆テイストが映えるとあって注目を集めている。
「クレンツェ」や「マーベリック」「レオニス」で知られるウェッズでも、オフ系ホイールを「ウェッズアドベンチャー」ブランドで展開中。なかでも主力はこれまで6商品をリリースしてきた「マッドヴァンス」シリーズだ。クロカン・SUVをはじめ、ハイエースやエブリイといった商用バンにも人気が高く、カスタマイズ派からの支持も厚い。
その最新モデルが「マッドヴァンス07」だ。従来シリーズと同様、オフ系のツボを押さえた逞しいスタイリングを採用。確かなオリジナリティも持ち合わせ、巷に溢れるいわゆる量産タイプのオフロード系ホイールとは、一線を画す仕上がりになっている。シリーズ初の新色も必見なのだが、それは後ほど詳しく紹介するとして、まずはデザインからチェックしていこう。
単調さを感じさせない個性的で力強い5本スポーク
マッドヴァンス07は5本スポークモデル。5本といえばオーソドックスなイメージがあるが、この手のホイールではけっこう珍しい。オフロード系の定番といえば、6穴ホイール車に合わせた6本スポークや、足が短めの10本や12本スポーク、あるいは鉄チン風のディッシュタイプあたりか。まずはその辺とさり気なく差別化を図っているのが見どころ。
しかもただの5本ではなく、左右に細身のサブスポークを備えた独自パターン。メインスポークに対して並行に添わせた一体感ある配置ゆえ、少し離れて眺めると両端に縦長のスリットが入った5本スポークモデルにも思える。ともすれば単調に見えがちな5本足に複雑さを与え、力強さ、アグレッシブさも演出するユニークな仕掛けだ。
さらによく見ると、メインスポークとサブスポークの高低差を付けることで、ディスクにメリハリを出していることにも気付く。メインは高く、サブはほんの少しだけ短く&低く。さらにメインは両脇にリブを立て、中央はえぐったように凹ませてあるからとにかく立体的な印象。ナットホールまわりも丸く落とし、フェイスにくっきりした陰影を生み出している。
外周部にはビードロックリング風のあしらいも投入。ロックボルトを思わせるミーリング加工と横長の凹みを交互に入れ、その内側は一周溝を掘ってディスク部とデザイン的に分断。本格クロカンの雰囲気を高めつつ、3D感もアピールできるレイアウトになっている。
新色フリントグレイはカスタム派にもイチオシ
カラーバリエーションはふたつ。まずは王道の「フルマットブラック」。光沢感を抑え込み、純粋に造形で勝負する硬派なつや消しブラックである。外周のミーリング加工部以外は全面塗装となるため、タイヤを組むと一体化したように見えるだろうが、そのシンプルさこそ狙い。カタマリ感のある足元を作りたい人に最適だ。ホワイトレタータイヤを組み合わせた場合は、ロゴをよりいっそう際立たせることができるはず。
もうひとつは今年の新色「フリントグレイ」。色味は濃い目のグレーなのだが、注目すべきはその質感。細かな凹凸が付けられ、ザラリとした仕上げになっている。これは無数の球状粒子を表面に衝突させる「ショットピーニング加工」によるもの。チッピングのように塗料でザラつきを出しているわけではない。
この独特の質感が個性派5本スポークにベストマッチ。アスファルトやコンクリート、あるいはブロックのようなイメージが強調され、とにかくハードで無骨に見える。ゴツいマッドテレーンタイヤが似合うのは間違いない。またフェンダーやバンパーなどに、ラプターライナーやLINE-Xといった流行の特殊ペイントを施しているクルマとも相性抜群。ホイール装着とともにカスタマイズを検討するも良しだ。