生産終了から半世紀以上を経てリバイバル
一方、1932年にはフォード製の自動車用直4エンジンを搭載する「Fシリーズ」が誕生しています。こちらはエンジンがボンネット内に収められていて、モーガン「らしさ」は少し失われてしまいましたが、4座仕様も登場して人気を博し、大戦後の1952年まで生産されることになりました。
そしてFシリーズの生産が終了して以降、モーガンは4輪の生産に集中していましたが、2011年にオリジナルの3ホイーラーをモダナイズし、S&S製のV2を搭載したモデルが2021年までの期限付きで「復刻」していました。
そして完全新設計の「真打」3ホイーラーが登場
この復刻モデルの期限が終了するのを待っていたかのように、今回、新型の3ホイーラー、スーパー3が登場することになりました。シャシーには総アルミ製のスーパーフォームドモノコックプラットフォームを採用し、フロントサスペンションもダブルウィッシュボーン式でプルロッドを使ったインボード式。搭載するエンジンもフォード・フィエスタST用の1.5L直列3気筒で120psを発生、マツダ製のロードスター用トランスミッションと組み合わされています。
エンジンの搭載位置はフロントミッドシップで、V型エンジンをフロントアクスルの前に搭載していたオリジナルでは課題となっていた、前後の重量配分も随分改善されているようです。オリジナルモデルから見ると重くなったのは事実ですが、それでも高々650kgに過ぎないので、120psならば十分なパフォーマンスを楽しむことができるはずです。ちなみに、ノーズのV2エンジンがなくなってはいますが、一見してモーガンと分かるデザインで、時代に合わせて少しモダンになった、というところです。