クルマを乗り換えるだけで運転しやすくなることも!
運転が苦手だと感じている人、そして運転に対するハンディがある人は、運転が怖く感じたり、運転操作に手間取ったりすることもあるはずだ。そんなケースで助けてくれるのが、じつは運転視界である。視界がいいだけで運転に自信がついたり、これまで苦手に感じていた狭い道の走行や駐車だって、楽に感じられたりするものだ。そしてもちろん、運転、ドライブがより楽しく、爽快になる。
そこで、運転視界のいい、ボディの見切りも抜群で、運転席に座った瞬間から、運転のしやすさを感じやすいクルマを紹介したい。
コンパクトカー代表:ホンダ・フィット
まずは、絶対的なボディサイズの小ささ、小回り性にも優れたコンパクトカーから選ぶとすれば、もう、間違いなくホンダ・フィットである。そのポイントは、薄くほぼ水平のすっきりしたインパネデザイン、シンプル表示の大型TFT液晶メーター、視覚的な抜け感にも貢献する2本スポークステアリング、そして斜め前方視界をまったくジャマしない(その存在に気づきにくいほどの)極細Aピラーだ。
実際に運転席に座ると、まさにクルマらしからぬ、ロマンスカー最前列のようなパノラマ視界。じつに明るくルーミーで、かつ新鮮な運転感覚をもたらしてくれるところにある。
プチバン代表:スズキ・ソリオ
5ナンバーサイズのコンパクトカーのなかでも、全幅が1645mmとナローで(一般的な5ナンバー車は規格ギリギリの1695mmがほとんど)、なおかつプチバンならではの高めの運転姿勢&視界、そしてダブルAピラーによる斜め前方視界に優れているのがスズキ・ソリオだ。
最小回転半径4.8mの軽自動車並みの小回り性もあって、運転のしやすさはもう抜群だ。さらに運転席側に向けられたセンターメーターの視認性の良さとともに、運転席正面にはカラーヘッドアップディスプレーも用意され、運転そのもの、および運転の集中のしやすさに拍車をかけている。これで運転がしにくい、なんて感じるようなら、あとはハイトワゴン系などの軽自動車しかないと言っていい。
軽自動車代表:スズキ・ワゴンR
軽自動車の話が出たところで、軽自動車のなかでもとくに運転視界に優れている1台がスズキ・ワゴンRだ。同クラスのライバルたちと何度も比較試乗をした経験があるのだが、とくにワゴンRは、ドライビングポジションに対して比較的低めにセットされた水平基調のすっきりとしたデザインのインパネを採用。
さらに、薄型センターメーター、大きなフロントウインドウ、ヒップポイント地上高635mmと、高めで乗降時の腰の移動量が少なく、爽快な視界が得られる前席着座位置により、運転視界はパノラミックだ。このクルマもまた、運転席に座った瞬間から運転のしやすさ、ボディの見切りの良さを強く実感できる1台と言っていい。
もちろん、スーパーハイト系軽自動車と呼ばれる、ホンダN-BOX、スズキ・スペーシア、日産ルークス、三菱eKスペース、ダイハツ・タントといったミニミニバンも、みんな一律にダブルAピラーを採用し運転視界は良好。スライドドア車がよいのであれば、それらの選択もいい。
ミニバン代表:トヨタ・ノア&ヴォクシー
もう少し、ボディサイズ、室内空間に余裕があり、シートアレンジ性にも富んだクルマがいい、というなら、最新のMクラスボックス型ミニバンのトヨタ・ノア&ヴォクシーを薦める。全幅は1730mmの3ナンバーサイズとはいえ、ミニバンならではの着座位置、運転視界の高さがあり、なおかつボックス型だけにボディの見切りもなかなか。
その上で、巨大なフロントウインドウ、極細Aピラーと大型三角窓、すっきりとしたインパネデザインを採用する。前方、および斜め前方の視界は極めてルーミー。パノラミックな視界が広がり、運転席に座った瞬間から運転のしやすさを実感できるに違いない。トヨタ最新の先進運転支援機能=トヨタセーフティセンスやアドバンストドライブによる絶大なる安心・安全も大きな魅力となる。
なお、運転のしやすさ“感”という意味では、高めの着座位置、開けた視界のほか、インパネの奥行きが短く、フロントウインドウが近く(クルマとの一体感が増す)、またAピラーが立ち気味であることもポイントとなると覚えておいてほしい。