レーシングシューズは歩くだけですぐ擦り減るので注意
ちなみにレーシングシューズは極限まで操作性を追求しているソールなので、極めて薄い。サーキット内でも履いたままご飯を食べに行ったり、トイレに行ったり、ミーティングに行ったりしていると、あっという間にソールが擦り減ってしまうことがあるので、走る時以外は履かないのがオススメだ。
90年代のレースを戦った某レーシングドライバーによると、当時は排気管がフロア下を通ることで、フロアが異常に熱くなるクルマがあり、夏場の耐久レースでは、レーシングシューズのソールを2重にしてもらっていたが、それでもソールが溶けて足裏にやけどを負ったという。最近でこそ、そういった苦労は減ったそうだが、当時はレースに合わせてシューズを合わせ込むことも珍しくなかったという。
カジュアルかつ運転しやすい普通のシューズも増えている
これまで筆者が履いてきた普通の靴のなかで、もっとも運転に適していなかったのは「NIKE AIRMAX97」である。ソールのほぼ全面がエアクッションに覆われた革新的なモデルで、あの一世を風靡した「AIRMAX95」の翌々年のモデルである。ほぼ全面に空気が入れられていて、どのくらいペダル操作をしているのかがまったくつかめず、すぐに運転を断念した。
逆に運転しやすかったのは「NIKE DUNK HIGH」だ。バスケットシューズだが、エアクッションのないシンプルなソールで極めてレーシングシューズに近い。とくに少し履き込んで全体に柔らかくなってくると、ドライビングにはピッタリ。
最近ではアディダスなどのスポーツメーカーから、ドライビング向けでありながら、タウンユースでも普通にカジュアルに使えるシューズもラインアップされてきており、運転しやすいシューズ選びの幅が広がっている。