海外の投資家たちによる買い占めなどの影響
モノの価格相場は、需要と供給のバランスで決まっている。世界各国で注目されている旧車も例外ではない。今後二度と生産されることが無い絶版車なのに需要が高まっているため、値上がりを避けられなかったのだ。
とくに日本ではRV車やミニバンが流行ったことにより、
しかし、である。
なかには便乗値上げなのでは? と思えるケースもある。以前はタダ同然だった旧車やネオクラシック世代のファミリーカーまで立派なブライスボードを掲げて販売されることとなった。とにかく、健全ではなくなってしまったのだ。
旧車を高価で買うケースはまだまだ頻発している
ちょっと前までケンメリのGT-Rが3000万円とか4000万円で売れた……という話を耳にすることがあったが、今年に入ってから、そのような驚愕のエピソードは筆者のもとには届かなくなった。おそらく、ユーザー側が少し冷静になってきたので、超高価で買うことを控えるようになったのであろう。
とはいえ、超高価では買わなくなったものの、旧車を高価で買うケースはまだまだ頻発しており、皆さん、かなりのコストをかけて購入しているようだ。欲しいときが買い時で、旧車も一期一会なので反対しないが、さほど整備されていないにもかかわらず値段だけアップされている旧車もあるので、それを買うときには本当に注意していただきたい(ダメな個体はリセットしてもダメなままなので買わないほうがいい)。
クラシックカーはもちろん、ネオクラシックカーも完調を維持するためには、それ相応のコストがかかることを知っておきたい。旧車の販売価格が高騰してしまった今も同じことがいえるのかわからないが、筆者が1974年式のアルファロメオGT1600ジュニアを買った1998年には「購入後のメンテナンス費用として、とりあえず車両購入金額と同額を用意しておくべし」という金言があった。
さすがに数千万円で売られている国産旧車を買うときに数千万円のメンテナンス代は必要ない。もはや、往時の金言すら役に立たないヘンな時代になっているといえる。だが、これからクラシックカーやネオクラシックカーをゲットしようと思っている方は、なんとか用意できる購入後のメンテナンス代と同額ぐらいの旧車を狙ってみてはいかがだろうか。