まだまだあった走りのいいクルマたち
やや駆け足になってしまったが、そのほかの走りが楽しい、羊の皮を被った狼的なモデルは? というと、初代いすゞFRジェミニ、三菱ランサーEX、そしてワンダー・シビック時代の4ドアセダンなどが挙げられる。
FRジェミニは欧州のオペル・カデットの血を引くクルマだっただけにファンな走りに光るものを持っていたが、当時のいすゞが117クーペなどに搭載していた1.8LのDOHC(G180型)搭載のZZ(ダブルズィー)は、荒々しさも残した走りが注目だった。
ランサーEXではなんといっても1800GSR/GTターボが魅力で、大人しいはずのセダンだったが、135ps/20.0kg-mのスペックを得て、これもジャジャ馬振りを発揮した。
もう1台のシビックは標準のセダンにリヤスポイラーを付けた(程度の)Siに搭載したZC型1.6L DOHCエンジンが、まさしくホンダらしい胸のすく吹き上がりを存分に堪能させてくれた。
日産のサニーにも、フルタイム4WDのアテーサを搭載した際のGT-S ATTESA、1.6Lのツインカム+5速MT仕様のVZ-Rなど、見た目はあくまで普通のセダンだが、走りのスペックにこだわったモデルがあった。