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純正至上主義に待った! カスタムするつもりじゃなくても「社外部品」に目を向けるべき理由

純正形状サスのイメージ

現代のパーツでリフレッシュするのも有効

メンテナンスの時期や車検が来て、また部品交換にお金が掛かってしまうなぁ、と思うこともあるでしょう。せっかくお金をかけるなら、ノーマルの良さに戻すのもいいが、同じようなコストでもっとクルマを楽しくしてみてはいかがだろうか!?

純正品よりも上質さを高めた社外品も多い

 メンテナンスで劣化したパーツを交換するとき、もちろん純正部品にするのが王道だが、そこで社外パーツにするという手もある。「そんなチューニングなんて……」と思われがちだが、ハードなチューニングパーツだけではなく、純正よりもリーズナブルで高性能なパーツも数多くある。まず、その代表格がサスペンションだ。

 純正サスでも10万kmも走れば減衰力は落ちてきて、動きは緩慢になってくる。ずっと乗っていればわからないものだが、ダンパー自体の性能も落ちるし、取り付けブッシュの劣化なども起きる。そこで交換となるわけだが、純正品と大差ない値段でもっとエレガントな乗り味にできる選択肢がある。

 純正形状サスと呼ばれるもので、代表的なものだと「KYB NEW SR」など。スプリングはノーマルを使用して、ダンパーのみを交換。純正よりもワンランク上の落ち着きある動きを手に入れることができる。ほかにもSACHSや最近だとチューニングパーツメーカーのCUSCOなども、純正サスに近いリプレイス品をラインアップしている。

 また、意外と純正品が高価なのがマフラー。降雪地方では路面に撒かれた塩化カルシウムによって、マフラーが錆びて穴が空くことも珍しくない。そこでマフラー交換となるのだが、純正マフラーは侮れない値段だったりする。

 そこで社外マフラーの出番である。最近はとにかく音量を上げようというモデルだけではなく、純正品からそれほど変わらない音量の製品も多い。有名メーカーのもっともストリート向けのモデルであれば、ノーマルと大差ない音量で価格もお手頃。とくに生産終了になってから時間の経っているクルマほどオススメである。

純正部品が大幅に値上がりし社外品の方が得な場合も

 とくにクルマが古くなると、毎年純正部品が値上がりし続けていくことが多い。気がつくと、純正部品がえらい値段になっていることも珍しくない。某メーカーでは例年1.1倍に値上げすることが多いが、昨年値上げした部品が1年後にさらにそこから1.1倍になるので、2年で1.21倍に、3年で1.33倍になる。生産終了から10年ほど立つと2倍以上になっていることも珍しくない。

 筆者もS15シルビアに乗っているときのこと。S15とはいえ、生産から15年が経過して、エンジン&ミッションマウントを交換しようと思い純正部品を発注。どうせ純正マウントなんて1個3000円くらいで、それが3つなので、1万円ほどの予定だった。(下記写真はRB26エンジン用)

 ところが、値段も確認しないで届いた純正マウントは3つで3万円を軽く超えていた。となると、当時はほとんど値上げしていなかったNISMOの強化マウントの方が安かったのである。マウントを強化したかったわけではないが、安いのであればNISMOでも良かったかもと思った次第。ちなみに現在はNISMO製も値上げされていて、3つで5万4000円(税別)になっているわけだが、純正マウントも4万円を超えているという。

 ほかにもラジエーターやブレーキパッドなど、純正パーツ同等の性能を持ちながら、遥かにリーズナブルで信頼性も高い部品が豊富に流通している。自動車メーカー系ディーラーでは扱いが少ないかもしれないが、整備工場やショップではそういったパーツも積極的に扱っている。ジェネリック医薬品のようなイメージなので、主治医(整備工場)にジェネリック(社外品)希望と伝えてみるといいだろう。

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