日産へのOEM供給も行われた2代目
2代目パジェロ・ミニは1998年に軽の新規格化に則って登場。全長100mm、全幅を80mm、ホイールベースも80mm拡大した。最低地上高は195mm、アプローチ・アングル44度、ランプブレーク・アングル23度、デパーチャー・アングル47度を確保して、変わらずRVとしての性能を確保する。エンジンは新開発の4A30型直4SOHC16バルブ新リーンバーンのMVVエンジンと、4A30型DOHC20バルブのインタークーラー付きターボを設定。5速MTに加えて電子制御4速ATもあり、売れ筋のハイト系軽自動車のトッポBJ同様に4速ATが採用されたこと、さらに、2WD仕様の設定で多くのユーザーを獲得した(セダンのミニカは3速ATのまま)。
その後日産へのOEMとしての提供や、初代のイメージ・キャラクターの「トム&ジェリー」ではなくて、「ピーナッツ」のスヌーピーをあしらった特別仕様車などを販売し、価格の引き下げなども行いながらも2012年に販売終了となる。2代目登場時のもっとも安いモデルは2WDの5速MTで104.8万円だったが、最終仕様の「ファイナル・アニバーサリー」は168.0万円であった。装備が異なるために直接の比較はできないが、長いモデルライフ中、さまざまな装備の追加や資材の価格アップがあったことが感じられる。
現在でも初代パジェロ・ミニを見かけることがある。オーナーは愛着があるのかほかに買い替えるクルマがないのかはわからない。だがスズキ・ジムニーの納期がいつまでたっても長いままという昨今を鑑みると、三菱のこうしたクルマがふたたび登場することを待っている方々は大勢いると思う。電動化に向かういま、SUVでも2WDモデルが多いと考えるとやはり復活は難しいか。