ちょっとレトロなロングセラー車として愛されている
かつて三菱のトップ・プレステージカー、1964年に発売された初代「デボネア」が、フェイスリフトやマイナーチェンジを繰り返しながら1986年までの22年間、モデルチェンジなく生産が続けられていたことで「走るシーラカンス」と揶揄されたことがありました。このラーダ・ニーヴァも、1977年に発売されたモデルが、モデルチェンジすることなく生産され続け、「生きた化石」と愛情をもって呼ばれることがあるようです。
その一方でアフトヴァースがGMと合弁で設立した「GM-アフトヴァース」では、1998年にデビューした「アフトヴァース2123」をフェイスリフトして「シボレー・ニーヴァ」として販売。GMとの契約が解消されたあとは「ラーダ・ニーヴァ・トラベル」と名を変えて生産を継続していましたが、2021年にはトヨタのRAV4似の新型にマイナーチェンジされています。
つまりこちらもフルモデルチェンジもなく長いモデルライフ、それこそ会社の存在状況が変わっても、生産が続けられているのは驚くべきことと言ってよいでしょう。しかも「アフトヴァース2123」~「シボレー・ニーヴァ」~「ラーダ・ニーヴァ・トラベル」の場合は大規模なマイナーチェンジがあり、2度の車名変更もあありました。ですが、「本家」のラーダ・ニーヴァの場合はフェイスリフトもごくわずかで、まさに百年一日のごとく、現在も生産が続けられているのです。基本性能をしっかりと確保していたことが大きいのですが、これはもう驚くしかないですね。