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たった1台だけ「R」が与えられた理由とは? STIコンプリートカー「R205」の正体

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TEXT: 井元貴幸(IMOTO Takayuki)  PHOTO: Auto Messe Web

エクステリアの専用アイテムは意外と少なめ

 それでいて、エクステリアやインテリアは控えめ。STI製フロントアンダースポイラー、リヤアンダースポイラー、ブラック塗装大型ルーフスポイラー、専用フロントグリル、専用サイドガーニッシュ、STI製18インチ鋳造アルミホイールが専用装備だが、基本的にはSTIパフォーマンスパーツとして購入できるものがほとんど。ベースであるGRB型WRX STIで酷似したエクステリアにすることも意外と簡単だ。この辺りはとくに、Sシリーズとの違いともいえるだろう。

R205のフロントビュー

 ベースモデルのGRB型インプレッサWRX STIスペックCは1000台の限定車で、R205は「リミテッドオブリミテッド」ということになる。インタークーラーウォータースプレーやボールベアリングターボ、アルミ製ボンネットフードといったスペシャルアイテムを装備しており、軽量化だけでなくコンプリートカーのベースとして一級品のモデルであることも注目のポイントだ。

R205のリヤビュー

スペックCベースのコンプリートカーとしては最後

 R205以外でスペックCをベースとしたコンプリートカーはS202(GDB型)、インプレッサWRX STIスペックCタイプRA-R(GDB型)、WRX STI tSタイプRA(GVB型)と少ない。専用スペックのエンジンを搭載するスぺCベースのコンプリートカーはR205が最後のモデルであり、GRB型のコンプリートカーでいえばインプレッサWRX STI「STI 20th ANNIVERSARY」とR205だけというのも希少性に磨きをかけている。

R205の走り

 もちろんその走りはコンプリートカーならではの圧倒的なパワーとトルク、気持ちの良いハンドリングなど所有したものだけが得られる至福の愉しみはほかのSシリーズなどと変わりない。スペックCベースという一見スパルタンな印象ながら、じつは“STI味”に調律されたフルコースを気張らず楽しめるモデルなのだ。

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