カスタム派は悩ましいGR86のグレード選びの正解は?
サーキットで遊ぶ前提として「RZ」と「SZ」は果たしてどちらがいいのか。さらには廉価版の「RC」まである。どれが一番お得で楽しめるのかを検証してみようという企画。GR86のRZグレードをすでに購入した筆者が、その選択は失敗ではなかったのかを振り返る。
GR86のグレード別価格とタイヤ&ホイールをチェック!
GR86は3段階グレードで構成される。最上位がRZ、次がSZ、一番簡素なのがRCだ。メーカー希望小売価格(※税込み)はMT車のRZが334万9000円、SZは303万6000円、RCは279万9000円となる。ちなみにAT車の場合、RZが351万2000円、SZは319万9000円となり、RCにはAT車は設定されていない。ざっくりいうとRZとSZは約30万円。RCはさらに20万円安いということになる。大きな違いはタイヤ&ホイールとなり、RZが18インチ、SZは17インチ。RCは16インチとなる。
RZの18インチは215/45R18で装着タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ4という高級タイヤが付いていて、じつはこのタイヤがイケてる。街乗りではしなやかに路面を捉えつつ、サーキットにも対応できる。限界性能は高く、スポーツ走行でも余裕で楽しむことができ、表面は溶けずにサラッとしたままで耐摩耗性も高い。
対して、SZの17インチは215/45R17となり、こちらには同じミシュランながらプライマシーHPとなる。いわゆるエコタイヤ的なものなので、サーキットやワインディングを走ってどうのこうのというよりも、静かで燃費良く走れるタイヤとなる。
なお廉価グレードのRCは、205/55R16サイズとなりホイールはスチール。いわゆる鉄チンホイールというやつで、200万円台の価格に抑えるため、とりあえず乗れるようにはしといたけど、あとは好きにしてね、と言わんばかりの内容である。タイヤとホイールから言うならば、そのまま乗るなら圧倒的にRZ。逆に交換しちゃうならRZの必要はなしとなるワケだ。
先代モデルに対してじつはグレード別の格差が小さいGR86
ちなみに先代86は上位からGT Limited/GT/Gの3グレード構成(RCは初期だけ存在)。GTに豪華パーツを加えたのがGT Limitedで基本パーツは同じだ。対するGはブレーキローターが小さく、キャリパーもピストンが小さいタイプで、全体的に容量が小さかった。しかし、GR86はブレーキは共通なので、SZでも問題ないのだ。
では、RZにタイヤとホイール以外、どこに優位性があるかという話になる。そこで出てくるのが内装だ。シート表皮はRZはウルトラスエード&本革のバックスキン的なやつで質感が高い。対してSZのシートはファブリック。メーターバイザーもRZはブランノーブ表皮というバックスキン的なもので反射しにくい。さらにRZのサンバイザーには照明が付いているほか、RZではブラック×レッドの内装カラーが選択可能だ。
ほかのグレードを選ぶとブラックのみとなる。細かなところではRZにはリヤフォグランプも備わる。