荷物が載らないと嘆いたことが一度はあるかも!?
キャンプの行きと帰りで「荷物の量が変わった気がする……」と思ったことはありませんか? それは荷物の積み込み方によって嵩(かさ)が変わるというマジックであり、スペースを有効に使えばキャンプ道具の積載量が大きく違ってくるということ。同じ荷物でも、無駄なスペースを作らずに積載することで荷物の嵩を減らすことができ、後方視界の確保や走行中の荷崩れも防止することができるのです。ここではクルマの荷室、車内スペースを有効に利用し、快適なキャンプ道具の積載方法を伝授いたします。
隙間を埋めて効率よく積載できるようにする
この記事を読んで「そんなの当たり前じゃん」と思った人は、間違いなく片づけ上手の積み上手。日ごろから物事を俯瞰から観察し、事象を立体的に考えられる空認識能力に優れた人だと思います。
一方、荷物が片付かずラゲッジから溢れてしまうという人は、片付けが苦手な人なのかもしれません。当たり前のことですが、荷物を効率的に片付けるためにはデッドスペースを作らないことが必要で、ひとつひとつの道具を効率的に組み合わせる技が求められるのです。
前項にも記しましたが、荷物を積むときに必要になるのが物事を立体的に考えること。これはとても大切です。まずは床面に対して無駄なく荷物を組み合わせてベースとなる土台を作りましょう。片づけが苦手な人の多くは、大きな荷物で土台を作る時に横方向は考えても、高さを忘れてしまっていることが多いようです。
簡単に考えるとブロックパズルのテトリスの一段目は簡単に作れても、次に来る荷物のことを考えずに並べてしまうと二段目、三段目に無駄な隙間が生まれてしまい、その繰り返しによってブロック(荷物の嵩)が増えてしまうのです。土台作りをするときには、幅だけでなく高さを揃えていくのが荷物を効率的に積み重ねていく秘訣だということを覚えておきましょう。
コンテナボックスの活用がとても有効
土台作りを上手に行う場合、もっとも簡単な方法は「コンテナボックス」を使うこと。ホームセンターなどで売られているコンテナボックスを使うことで、簡単に高さを揃えることができ、自分のラゲッジの広さに合わせてサイズを組み合わせればしっかりとした土台を作ることができます。
その場合、使用するコンテナボックスはテント/タープ用小物、コンロやBBQ用品、食器やカトラリーなど種類や目的に合わせて分別しておけば、キャンプの度に忘れものをすることもありません。もちろん、クルマのトランクはタイヤハウスなどにより複雑な形状をしているため、四角いコンテナボックスを並べても必ず隙間が出てしまいます。そんなときには形状を変えられるウエアやシュラフを詰め込み、無駄な空間を有効に利用してください。
そして二段目にはテントやチェア、テーブルなどを効率良く並べ、最上段には軽いものを積みましょう。リヤシートよりも高さが出てしまう場合、急ブレーキなどで荷物が崩れることもあるので、軽い荷物を最上段に置くことが大切です。もちろん、荷物が崩れないようにネットなどを利用してしっかりと固定して置くこともお忘れなく。
コンテナボックスを選ぶときの秘訣ですが、クルマのラゲッジ床面のサイズを把握し、どのサイズを並べれば効率よく埋まるのかを考えて下さい。大きいモノだけを買ってしまうのではなく、高さを揃えた大・中・小サイズを組み合わせ、どのセットが床面に対して隙間なく並べることがきるかを考えましょう。コンテナボックスありきで荷物を揃えるのも賢い方法のひとつ。コンテナボックスのなかも、もちろんデッドスペースを作らないよう、テトリスのように無駄なく使い切ることが重要なポイントです。
達人はルーフやシート下なども活用する
キャンプの達人たちは車内の無駄な空間をフル活用するために、頭の上に残った天井スペースに装着するロッドホルダーやハンモック状のネットを取り付けて小物や釣竿など収納しています。また、車内にはエアポケットのように空いたスペースがあり、シートの下やスペアタイヤ部分がそれにあたります。シート下には使用頻度や出番は少ないものの、持っていきたい長靴や雨具、救急セットを。スペアタイヤのデッドスペースには、予備のロープやペグなどを入れておけば万が一のときに役立つと同時に、通常のラゲッジスペースの嵩を抑えることにも役立ちます。
コンテナボックスを使って無駄のない空間を作るため、キャンプに行く前に何度もシミュレーションを行うことも重要です。どの道具をどの順番で積むのかを考え、ピッタリと収納に成功したベストな組み合わせが見つかれば、その積載順をスマホで撮影しておきましょう。成功した例の荷物を降ろしながらコマ送り撮影し、写真を逆に辿れば同じ積み方が再現できるはずです。