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「ジウジアーロ」「ピニンファリーナ」「ベルトーネ」は自動車メーカーじゃない! 数々の名車を生み出した「カロッツェリア」とは

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: Stellantis/LAMBORGHINI/VW/Auto Messe Web編集部

今やカロッツェリア冬の時代

 ただ最近はその名前をあまり聞かないのも事実で、じつは業績はよろしくない。ベルトーネは廃業し、ピニンファリーナも今ではインドの自動車メーカー、マヒンドラグループの傘下となって、富裕層向けのワンオフに力を入れている。また、ギアはVWグループに吸収された。今でもデザインをメインに独立して存在するのはジウジアーロ率いる、イタルデザインぐらいかもしれない。

 イタリアンカロッツェリアといえば自動車産業のなかでも花形なイメージなのに、そんな不遇な感じになったのかというと、最近は社内デザイナーをメインに起用しているし、よくあるパターンでイタリア人デザイナー自体が減っていることもある。

 また某メーカーのデザイナーに聞くと「イタリアにデザインを頼んだことがあるけど、普通というかこちらの意図は関係なく、好きなように描いたスケッチが来て結局使わなかった」とのこと。これはすべてのカロッツェリアということではないようだが、何人かに共通して聞いた話ではある。

 日本人にしても昔に比べればデザイン能力に優れた人はかなり増えているわけで、わざわざ外注に出す必要はないのは事実。さまざまな意味で、今やカロッツェリア冬の時代と言っていいだろう。

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