思わずひと目惚れしてしまう女子にオススメの旧車とは
若い世代の人たちがラジカセを「オシャレ」と言って部屋に飾ったり、ポラロイドで味のある写真を撮りたがったり。時代に逆行するような、すっかり忘れ去られたかのようなレトロな製品は、当時まだ生まれていなかった世代にとってなかなか新鮮に映るものです。同じようにクルマもまた、若い世代に人気のアーティストのミュージックビデオを見て憧れたり、街なかで偶然見かけてヒトメボレしたりと、30年以上前に登場した旧車が欲しいという若い世代も一定数います。SNS映えのためだけに欲しいという女性も多いようですね。
今、希少モデルは世界的に価格が高騰し、むやみに購入するとコレクターから批判されるなど、気軽に手が出せなくなってしまったケースも多いです。しかし、そうした小難しいことはひとまず置いておいて、女性なら単純に「デザインが好きだから」、「乗りやすいから」といった理由で選ぶのもいいのではないでしょうか。今回はそんな、停まっているだけでもSNS映え必至な、今のクルマにはないデザインがスタイリッシュな旧車や、コンパクトで無駄なものがなく手軽に乗りやすい旧車など、女性におすすめのモデルをご紹介します。
女子にオススメの旧車01:パオ
「運転しやすくとにかくオシャレで可愛い」
1台目は、80年代後半から90年代初頭に大ブームとなった「パイクカー」と呼ばれたモデルたちのなかで、小さくて可愛くて、街なかでもスイスイと乗りやすい日産パオ。パステルカラーのグリーンやブルー、オレンジなどのボディカラーがしっかり映えて、インテリアもホワイトのハンドルやボディ同色のインパネなど、まるで洋画に出てくるような雰囲気です。
全長3.7mほどのコンパクトサイズで、3ドアの5人乗り。1.0Lエンジンは軽快で、最小回転半径も4.4mと今の軽自動車くらいなので、とっても取り回しがいいのです。現在の中古車価格は50万円台〜150万円台とピンキリですが、メンテナンスがきちんと施された個体を選べばまだまだ活躍するはずです。
女子にオススメの旧車02:シティカブリオレ
「ファッショナブルなリアルチョロQ」
2台目は、見た瞬間にきっと「リアルチョロQ!」と笑顔になる人がほとんどな、ホンダ・シティカブリオレ。1984年に登場した、個性的でユニークで元気いっぱいのコンパクトカーです。本格的なソフトトップと、オーバーヘッドバーを装備した、当時としてはホンダ唯一のファッショナブルなフルオープンカーでした。
開発にあたっては、イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナ社に技術協力を受けたことでも知られています。インテリアもチェック柄のファブリックや、汚れにくいビニールレザーがあって、なかなかオシャレ。エンジンは1.2Lで5速MTとATがあり、4人乗りとなっています。
女子にオススメの旧車03:オートザムAZ-1
「ガルウイングのマツダ製スーパーカー」
3台目は、ちょっと価格が高騰してる希少車の部類に入ってしまいますが、映え狙いには最高なモデルがマツダAZ-1。全長3.2mほどしかないプチサイズなのに、デザインは本格的なスポーツカータイプで、なんとドアがガルウイングです。
両側が羽のように上に開き、街なかでもどこでも乗り降りするだけで大注目されること間違いなし。赤やブルー、ブラックなどカラーもビビットなので、とっても目立ちます。エンジンは660ccでMTだし、ふたり乗りで荷物もほとんど積めないので、実用性にはちょっと乏しいですが、めいっぱい回して走る楽しさは今のクルマ以上かもしれないですね。
女子にオススメの旧車04:いすゞビークロス
「時代を先取りしすぎた3ドアSUV」
4台目は、レトロなんだけどどこか未来的な雰囲気もある、今トレンドの厚底ボリュームスニーカー的なデザインが若い世代にウケそうな、いすゞビークロス。「え? いすゞって乗用車も作ってたの?」なんてびっくりする人も多いと思いますが、90年代まではツウを唸らせる個性的かつ魅力的なクルマを世に送り出していました。
なかでも、このクロスオーバーSUVのビークロスはデザイナーの意欲作で、樹脂パーツにビットを埋め込んだようなディテールや、絞り込んだフロントグリルなど、当時は斬新なデザインが注目されたものでした。エンジンは3.2LでAT、3ドアの4人乗りというのも今では珍しいですよね。中古車市場でも個体は少なめですが、ヒトメボレする女性も多いのではないでしょうか。
女子にオススメの旧車05:ビートル
「ハマれば一生のパートナーになれる!」
5台目は、幼稚園児にクルマの絵を描かせると、昔はみんなこのカタチを描いていたフォルクスワーゲン・ビートルです。1938年から80年に渡り作り続けられていた、クラシックタイプはぜひ一度乗ってほしいレジェンド的な旧車。フロントのボンネットを開けてもエンジンはなく、後ろの小さなドアのなかに搭載されているのは若い世代にとって、かなり驚きの光景のはず。
80年代くらいまでのキャブエンジン搭載モデルなら、走ると本当に「バタバタバタ」というエンジン音が後ろから聞こえてきて、床からニョキっと生えてるペダル類や、ただの棒みたいなシフトレバーなど、今のクルマとはまったく違う操作感も新鮮に感じることでしょう。ビートルは生産された工場や出荷された地域、年式によって排気量などもさまざまにあり、色やデザインも多彩。日常使いや維持していくためのメンテナンスに手はかかりますが、惚れ込むと一生の相棒になるかもしれません。
憧れの旧車選びのポイントは錆の進行具合をしっかりチェックすること!!
ということで、登場から30年〜40年くらい経過している旧車のなかで、デザインや乗りやすさ重視の女性におすすめのモデルをご紹介しました。古いクルマなので、走行距離が10万kmオーバーなんてザラにあります。
多少のトラブルを抱え、修理記録があるものも多いと思いますが、かつて’70年代の旧車を2台所有した筆者の経験から言えば、メカニズムは直せてもボディのサビはどうにもならないため、ボディに穴やサビが進行している箇所がないものを選ぶことをオススメします。若い感性で選び、旧車を新しいスタイルで乗りこなす女性が増えることを願っています。