先代のDNAを受け継ぎながら進化を遂げた2代目
さて、1983年8月になると、ガゼールは2世代目へとモデルチェンジを受けた。ふたつのボディ形状(ノッチバックはハードトップからクーペに呼称変更された)は先代を受け継ぐも、「先代のほうがシャープでキリッ!としたスタイリングだったのでは?」が、当時の個人的な感想だった。
この2代目ガゼールで運命的だったのは、デビュー前年の1982年にあの2代目ホンダ・プレリュードが登場していたことで、人気の点ではプレリュードの後塵を拝する結果に。後継のS13型シルビアとRS13型180SXでリベンジは果たしたが……。
とはいえこの2代目ガゼールも、かなり内容の濃いモデルだったことは確か。搭載エンジンでいえば、当初からFJ20E・T型(190ps/23.0kg-m)およびFJ20型(150ps/18.5kg-m)、1.8LターボのCA18E型(135ps/20.0kg-m)などを設定。サスペンションには910型ブルーバード由来のハイキャスター/ゼロスクラブ設定のフロントサスペンション、セミトレーリングアームの独立式(ターボ、FJ型搭載車)を採用していた。FJ型搭載車には、当時出始めた60タイヤも装着している。
インテリアでは、サイド/サイ/ランバーサポートに電動エアー式の調整機能が備わる凝ったシートを採用。さらに、デジタルメーター、ドアハンドル部で暗証番号を打ち込む方式のキーレスエントリーシステムなども用意された。それと、フルリトラクタブルヘッドライトは“世界初”を謳うワイパー付きだった。