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定規で引いたような直線だらけ! 一周回って斬新な「カクカク」デザインの80年代車たち

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

まだまだある直線基調デザインのクルマ

 そのほかのメーカーでは、マツダ・ファミリア(4代目・1980年)が何といっても忘れられない。今の基準では不可能だろうが、細身のピラーの明るいキャビンのスタイルは、あのVWゴルフよりも直線的だった。赤、明るめのブルー、黄色のクッキリとしたボディ色もそのカタチを引き立てたてていた。

 1984年に登場した3代目のレオーネも、初代、2代目までとはまったくテイストの異なる、初代アルシオーネと同世代だけのことはある、そんな感じの垢抜けた仕上がり。ツーリングワゴン、3ドアクーペも同様のテイストでまとめられていた。

 またダイハツ・シャルマン(2代目・1981年)も初代から較べると直線基調のスタイリングに一新して登場。ちなみにこのクルマはトヨタ製の1.3L、1.5Lエンジンを搭載し、カローラ(4代目)をベースに作られたダイハツのオリジナル車だった。

 さらに直線基調&四角四面なスタイルということでは、ワンボックスの三菱デリカ・スターワゴン(初代・1979年)、パジェロ(初代・1982年)も忘れられない。三菱デリカ

 どちらもそれぞれのジャンルで高い人気を誇ったモデルだったが、魅力的なクルマは何も飾り立てる必要はない……とばかりに、シンプルにデザインされたエクステリアが反対に個性を放っていた。そう考えると、直線基調といっても決して無個性などではなく、それもひとつの個性だったといえる。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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