クラス分けの基準はマシンの製造コストのみ
今回、新たに立ち上げられた「C1 2022 MOTEGI」は、2022年12月11日に栃木県の「モビリティリゾートもてぎ(ツインリンクもてぎから改称)」で開催予定のJAF公認・国内格式の自動車レース。「保安基準適合(車検に通ること)」と「各クラスの製造コスト上限」の条件さえ満たしていれば、エンジン車も電気自動車も区別なく、自由にカスタマイズして競争することができる大会だ。最上位C1クラスの優勝賞金は1000万円。
公道仕様の多彩なクルマによるレース
この「C1 2022 MOTEGI」は、大阪・関西万博に向けた「TEAM EXPO 2025」プログラムのなかの「共創チャレンジ」として登録されたイベント。現状、欧米がリードする世界中の自動車レースにおいて、マシンのワンメイク化・性能均衡が進んでおり、レース結果がドライバーの良し悪しで決まる傾向が強まっている。それに対して、「C1」は、自動車技術競争の場として位置付けられているのが特徴といえる。公道仕様の車両で争われるため、「公道最速」の、マシン(ビルダー)、ドライバーを決める戦い、と表現することもできる。
また、現状開催されているJAF公認レースは、公道走行ができない専用車両によるレースか、公道仕様の単一車種によるレース(ワンメイクレース)だが、「C1」は多様な車種をベースとした車両により争われるので、多くの人にとって身近なレースとなりそうだ。
既存のレースファン以外の人々にも「C1」をきっかけにレースに興味をもってもらうことで、自動車レース業界や自動車アフターパーツ製造業、ひいては、自動車産業全体の活性化につなげたいとのことだ。
保安基準と規程の製造コスト内ならカスタム自由
競技規程と車両規定は現在、詳細は調整中だが暫定の大枠が発表されており、なんといっても最大の特徴はクラス分けの方法だ。C3からC1まで3つのクラスは、「マシン直接製造費(ベース車両費+改造費)の上限によって分けられ、ベース車両費は売値査定、また、大会を運営する「C1(株)」によるパーツコストリスト承認が必要となる。
エントリークラスの「C3」はマシン直接製造費の上限が500万円なので、身近なベース車両をいかに最小限のコストで強化するかが問われることになる。「C2」は1000万円が上限、そして最上位の「C1」でも5000万円が上限なので、コストの枠内でのマシン・マネジメントが問われることとなりそうだ。
また一方、保安基準に適合すれば「Society5.0」を含めた最新技術を投入するのも自由とのことで、公道を走る市販車にそのままフィードバック可能な「走る実験室」ともいえる。
シミュレーターでのタイム上位者には出場チャンス
クリエイター支援プラットフォームを運営する「ZAIKO株式会社」は、「エフエム東京」後援のもと、12月11日開催予定の「C1 2022 MOTEGI」のチケットを、4月1日からZaiko特設ページ(https://c1-race.zaiko.io/item/344287)にて販売開始。5月31日まで期間限定の2000円引きとなっている。
また、極めてリアルなドライビングシミュレーター筐体「DRiVe-X」を使用したタイムアタックイベントを開催し、タイム上位のドライバーに対して「C1 2022 MOTEGI」出場スカラーシップを設定するという。
直近のタイムアタックイベントは、4月16日(土)~17日(日)に愛知国際会議展示場、4月24日(日)に富士スピードウェイ、4月29日(金)~5月1日(日)に松坂屋名古屋店にて開催予定であり、その後、東京都内でのイベント開催も調整中とのこと。詳細は「C1」公式ウェブサイトにて告知される。
■C1株式会社
https://c1race.com